私たちの生活の中で「今は何月か?」を言う時に、普通は「1月」「2月」と表しますよね。
でも、何月かを表す時に、
ということは、みなさんご存知だと思います。
その呼び名が「睦月、如月、弥生…」というように、聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか。
これらは「和風月名」とも呼ばれていますね。
私たちの生活の中で「今は何月か?」を言う時に、普通は「1月」「2月」と表しますよね。
でも、何月かを表す時に、
ということは、みなさんご存知だと思います。
その呼び名が「睦月、如月、弥生…」というように、聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか。
これらは「和風月名」とも呼ばれていますね。
そこで今回は、その月名を表す言葉の「卯月」が何月なのか。
卯月の読み方や語源、そして由来や意味にはどんな経緯があったのか。
また卯月の季語や行事などと共に、卯月以外の各月の異称と読み方や暦の二十四節気についてまとめました。
1月、2月、3月など、各月には別に名称があります。
その卯月は何月かと言うと「4月」にあたります。
卯月は日本の旧暦での4月の呼び方で、その由来や意味はその月の特徴を表したものが元になっています。
昔は単純に月を数字で数えるだけではなく、それぞれの季節感を持って呼んでいました。
ただ、和風月名は旧暦の季節や行事に合わせたものなので、現在の季節感とは1ヶ月ほどのズレを感じることもあります。
卯月は「うづき」という読み方をします。
卯月というのは「陰暦4月の称」です。
卯月の「卯」は
という意味を持った漢字で
などの言葉で使われます。
普段の生活ではちょっと馴染みの薄い漢字ですね。
卯月は4月なので、英語でいうと
なぜ4月は英語でAprilなのかというと、その語源・由来は
「ギリシア神話の女神アフロディーテ(Aphrodite)」
から来ています。
古代ローマでは、愛と美の女神ヴィーナスを讃えるウェネラリア祭(Veneralia)が4月1日に行われており、女神アフロディーテがそれに関連していたことから名付けられたようです。
また「Aprilis」という言葉は「開く」という意味があり、草花のつぼみが開き始めることに由来するとも考えられています。
卯月は4月を表しますが、実はそれ以外にも4月には別名があり、
畏月(いげつ)陰月(いんげつ)余月(うづき)卯花月(うのはなづき)梅月(うめづき)乾月(けんげつ)建巳月(けんしげつ)木葉採月(このはとりづき)蚕月(さんげつ)巳月(しげつ)正陽月(せいようづき)清和月(せいわづき)鎮月(ちんげつ)得鳥羽月(とことばのつき)鳥来月(とりくづき)鳥待月(とりまちづき)夏初月(なつはづき)梅月(ばいげつ)麦月(ばくげつ)花卯月(はなうづき)花残月(はなのこりづき)乏月(ぼうげつ)祭月(まつりづき)巳の月(みのつき)余月(よげつ)
など、他にもたくさんあるようです。
このようにたくさん4月の別名がある中で、「卯月」と呼ばれることが一般的ですね。
では、なぜ4月が卯月というように呼ばれるのか?
その卯月の由来や語源、そしてその意味について見ていきましょう。
卯月と呼ばれるようになった由来や語源は、4月という状況に大きく関係しています。
4月は「卯の花」が咲く季節なので、
「卯の花月(うのはなづき)」
と呼ばれていました。
『奥義抄』に
「うの花さかりにひらくゆゑに、うの花づきといふあやまれり」
という文があり、これが語源となり省略されて「卯月」となったという由来が一般的な説です。
卯の花とは「空木(ウツギ)の花」のことで、5~6月頃に白い花を咲かせます。
こちらがウツギの花ですね。
ちなみに、食べ物の「おから」のことを「卯の花」とも言いますが、これは主に関東で言われる言葉です。
おからの「から」は空(から)に通じるとして敬遠されていました。
そこで縁起を担いで、同じ白色の「卯の花」が語源とされたようです。
卯月の語源や由来には「卯の花月(うのはなづき)」の説が有力ですが、その他にも卯月となった由来があり、
という説もあると考えられています。
「植月(うつき)」説は、
という意味から来ています。
旧暦の4月は今の5月ごろを指し、稲穂を植える時期なので「植える月」というように呼んだことが由来しているのではないかと言われています。
ただ、5月の皐月の由来となった有力な説の「早苗月(さなえづき)」説も田植えにちなんだものなので、これは違うのではないかという声も多いようです。
卯月(うづき)の「う」という文字が「初」や「産」を意味し、万物の循環の最初を表していたということから付けられたという説です。
「初」:初め、はじまり
「産」:産む、産まれる
十二支の4番目はウサギの「卯」というのが由来という説です。
ただ、他の月ではこういった例がないことや、「卯」は陰暦では2月にあたり、陰暦4月は「巳」であるため由来としては弱いようです。
4月の卯月と言えば、たくさんの行事や風物詩が思い浮かびますよね。
それらを季語として手紙などの中に入れると、季節感が出るし整いやすくなります。
そんな4月の風物詩ですが、例えばどのようなものがあるかピックアップしてみました。
【風物詩】入学式・ランドセル・新入生・入社式・就職・引っ越し・花見・桜前線・花祭り・エイプリルフール
【気候】花冷え・菜種梅雨・春雨・春爛漫
【自然】菜の花・たんぽぽ・桜・たけのこ・山菜・チューリップ・ツバメ・すずめ・チョウチョ
手紙を書く時などは、こういった行事や気候を季語として使い、自分だけのお手紙など書いてみるといいですね。
その卯月にやり取りするお手紙で使われる時候の挨拶で、4月の上旬・中旬・下旬でどういった言葉が使われるのか。
また、その書き出しと結びの言葉について、例文などを紹介しながらこちらのページにまとめています。
手紙を書く上で参考になると思うので、ぜひ読んでみて下さい。
4月は卯月という名前の和風月名ですが、他の月にもこのような異称の読み方が存在します。
その各月の別名と読み方は
1月:睦月(むつき)
2月:如月(きさらぎ)
3月:弥生(やよい)
4月:卯月(うづき)
5月:皐月(さつき)
6月:水無月(みなづき)
7月:文月(ふみづき)
8月:葉月(はづき)
9月:長月(ながつき)
10月:神無月(かんなづき)
11月:霜月(しもづき)
12月:師走(しわす)
このような呼び方が一般的です。
各月ごとにリンクを張ってますので、気になる月についての由来や語源、意味などをチェックしてみましょう。
季節を表す「二十四節気」と呼ばれる節目の中で、4月の卯月には
という時期を迎えます。
春分(3月21日頃):3月21日頃~4月5日頃の前日まで
清明(4月5日頃):4月5日頃~4月20日頃の前日まで
穀雨(4月20日頃):4月20日頃~5月5日頃の前日まで
これが時候の挨拶で使う言葉にも関わる場合もあるので、うまく使い分けていければいいんじゃないでしょうか。
特に「春分」は大切な節目で、
太陽が真東から昇って真西に沈む
昼と夜の時間が同じ
という特別な日になります。
同じく「秋分の日」でもこのような太陽の動きになっており、春分の日と共に祝日となっていますよね。
けっこう興味深いことも多いですよ。
この二十四節気から全体を見渡すと一年の流れがわかりやすくなりますが、私たちの生活にどんな意味をもたらしているのか?
日本の季節や文化にも大きな影響を与えている「二十四節気」について、一覧カレンダーで確認しながら理解できるページを用意しています。
農作物の収穫や時候の挨拶、季節の行事などに今でも大きく関わっているので、ぜひこの機会にご覧になってください!
卯月とは何月のことなのか。
卯月の読み方や語源、そして由来や意味にはどんな経緯があったのか。
また卯月の行事や季語などと共に、卯月以外の各月の異称と読み方や暦の二十四節気についてまとめましたがいかがでしたか。
普段なかなか使う機会はないかもしれませんが、4月が卯月とつけられた由来や意味を知っていると、またその見方も変わるかもしれませんね。
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