弥生の読み方や語源、そして由来や意味とは?
私たちの生活の中で「今は何月か?」を言う時に、普通は「1月」「2月」と表しますよね。
でも、何月かを表す時に、
ということは、みなさんご存知だと思います。
その呼び名が「睦月、如月、弥生…」というように、聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか。
これらは「和風月名」とも呼ばれていますね。
弥生の読み方や語源、そして由来や意味とは?
私たちの生活の中で「今は何月か?」を言う時に、普通は「1月」「2月」と表しますよね。
でも、何月かを表す時に、
ということは、みなさんご存知だと思います。
その呼び名が「睦月、如月、弥生…」というように、聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか。
これらは「和風月名」とも呼ばれていますね。
そこで今回は、その月名を表す言葉の「弥生」が何月なのか。
弥生の読み方や語源、そして由来や意味にはどんな経緯があったのか。
また弥生の季語や行事などと共に、弥生以外の各月の異称と読み方や暦の二十四節気についてまとめました。
1月、2月、3月など、各月には別に名称があります。
その弥生は何月かと言うと「3月」にあたります。
弥生は日本の旧暦での3月の呼び方で、その由来や意味はその月の特徴を表したものが元になっています。
昔は単純に月を数字で数えるだけではなく、それぞれの季節感を持って呼んでいました。
ただ、和風月名は旧暦の季節や行事に合わせたものなので、現在の季節感とは1ヶ月ほどのズレを感じることもあります。
弥生は「やよい」という読み方をします。
弥生というのは「陰暦3月の称」です。
弥生の「弥」は
久しい、行き渡る、あまねし、きわめて、いよいよ
という意味を持った漢字で、
など、ちょっと普段ではあまり目にすることは少ないかもしれませんね。
そして「生」は「生い茂る」など草木が芽吹き成長することを意味します。
弥生は3月なので、英語でいうと
なぜ3月は英語でMarchなのかというと、古代ローマ暦では2月が年末で、3月が年の始めでした。
だから3月はローマ歴で最初の月となります。
そこで、ローマ神話の軍神マルス(Mars)の名前を取り、March(マーチ)という呼び方になったという由来が有力な説です。
3月は農作業を始める月だったことから、軍神マルスは農耕の神としても祭られるようになったと言われています。
弥生は3月を表しますが、実はそれ以外にも3月には別名があり、
花月(かげつ)喜月(きげつ)禊月(けいげつ・けつげつ)建辰月(けんしんげつ)桜月(さくらづき)早花咲月(さはなさづき)早花月(さはなづき)蚕月(さんげつ)染色月(しめいろづき)称月(しょうげつ)辰月(しんげつ)寝月(しんげつ)辰の月(たつのつき)桃月(とうげつ)花見月(はなみづき)祓月(はらいづき)春惜月(はるおしみづき)雛月(ひいなづき)病月(びょうげつ)蚕月(やよい)弥生月(やよいづき)夢見月(ゆめみづき)
など、他にもたくさんあるようです。
このようにたくさん3月の別名がある中で、「弥生」と呼ばれることが一般的ですね。
では、なぜ3月が弥生というように呼ばれるのか?
その弥生の由来や語源、そしてその意味について見ていきましょう。
弥生と呼ばれるようになった由来や語源は、3月という状況に大きく関係しています。
その由来は、
「風雨改まりて、草木いよいよ生ふるゆえに、弥や生ひ(いやおひ)月といふを謝まれり」(奥義抄)
この文章が弥生の語源と考えられており、そして
というように呼ばれ、これがだんだんと「やよひ(やよい)」と呼ばれるようになったことから
弥生(やよい)
と呼ばれるようになったという由来が有力な説となっています。
睦月(1月)や如月(2月)など、他の月には様々な説があったりしますが、弥生については他にあがる異説があまり見当たりません。
その一方で「弥生」といえば弥生時代を思い出す方も多いんじゃないでしょうか。
この「3月の弥生」と「弥生時代」という名称には何か深い関係があるのかと思いますが、実は繋がりは違います。
弥生時代の「弥生」の由来は、「弥生式土器」の発掘場所が、
だったので弥生式土器と呼ばれ、この土器が使われていた紀元前5~3世紀ごろまでを弥生時代と呼ぶようになったのです。
3月の弥生と言えば、たくさんの行事や風物詩が思い浮かびますよね。
それらを季語として手紙などの中に入れると、季節感が出るし整いやすくなります。
そんな3月の風物詩ですが、例えばどのようなものがあるかピックアップしてみました。
【風物詩】桃の節句・ひな祭り・お雛様・ひなあられ・菱餅・お彼岸・お墓参り・桜前線・卒業式・合格発表・受験・進学・就職・転勤・引っ越し・春休み・ホワイトデー・花粉症
【気候】春の嵐・三寒四温・春寒・春暖・黄砂
【自然】桃・彼岸桜・つくし・たんぽぽ・菜の花・沈丁花・よもぎ・牡丹
手紙を書く時などは、こういった行事や気候を季語として使い、自分だけのお手紙など書いてみるといいですね。
その弥生にやり取りするお手紙で使われる時候の挨拶で、3月の上旬・中旬・下旬でどういった言葉が使われるのか。
また、その書き出しと結びの言葉について、例文などを紹介しながらこちらのページにまとめています。
手紙を書く上で参考になると思うので、ぜひ読んでみて下さい。
3月は弥生という名前の和風月名ですが、他の月にもこのような異称の読み方が存在します。
その各月の別名と読み方は
1月:睦月(むつき)
2月:如月(きさらぎ)
3月:弥生(やよい)
4月:卯月(うづき)
5月:皐月(さつき)
6月:水無月(みなづき)
7月:文月(ふみづき)
8月:葉月(はづき)
9月:長月(ながつき)
10月:神無月(かんなづき)
11月:霜月(しもづき)
12月:師走(しわす)
このような呼び方が一般的です。
こうやって全体を見ると、1月~12月までの間の異称で「月」という字を含まないのは、
3月:弥生(やよい)
12月:師走(しわす)
この2つだけになります。
弥生の由来を見ても、元々は「月」の字を含んでいましたが、次第に省略されて「月」という字は取り除かれていったようです。
師走に「月」という字がないのも、由来を見るとわかってくると思います。
各月ごとにリンクを張ってますので、気になる月についての由来や語源、意味などをチェックしてみましょう。
季節を表す「二十四節気」と呼ばれる節目の中で、3月の弥生には
という時期を迎えます。
雨水(2月19日頃):2月19日頃~3月6日頃の前日まで
啓蟄(3月6日頃):3月6日頃~3月21日頃の前日まで
春分(3月21日頃):3月21日頃~4月5日頃の前日まで
これが時候の挨拶で使う言葉にも関わる場合もあるので、うまく使い分けていければいいんじゃないでしょうか。
特に「春分」は大切な節目で、
という特別な日になります。
同じく「秋分の日」でもこのような太陽の動きになっており、春分の日と共に祝日となっていますよね。
けっこう興味深いことも多いですよ。
この二十四節気から全体を見渡すと一年の流れがわかりやすくなりますが、私たちの生活にどんな意味をもたらしているのか?
日本の季節や文化にも大きな影響を与えている「二十四節気」について、一覧カレンダーで確認しながら理解できるページを用意しています。
農作物の収穫や時候の挨拶、季節の行事などに今でも大きく関わっているので、ぜひこの機会にご覧になってください!
弥生とは何月のことなのか。
弥生の読み方や語源、そして由来や意味にはどんな経緯があったのか。
また弥生の行事や季語などと共に、弥生以外の各月の異称と読み方や暦の二十四節気についてまとめましたがいかがでしたか。
普段なかなか使う機会はないかもしれませんが、3月が弥生とつけられた由来や意味を知っていると、またその見方も変わるかもしれませんね。
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