神無月って何月なのか?その由来や意味って?
私たちの生活の中で「今は何月か?」を言う時に、普通は「1月」「2月」と表しますよね。
でも、何月かを表す時に、
ということは、みなさんご存知だと思います。
その呼び名が「睦月、如月、弥生…」というように、聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか。
これらは「和風月名」とも呼ばれていますね。
神無月って何月なのか?その由来や意味って?
私たちの生活の中で「今は何月か?」を言う時に、普通は「1月」「2月」と表しますよね。
でも、何月かを表す時に、
ということは、みなさんご存知だと思います。
その呼び名が「睦月、如月、弥生…」というように、聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか。
これらは「和風月名」とも呼ばれていますね。
そこで今回は、その月名を表す言葉の「神無月」が何月なのか。
神無月の読み方や語源、そして由来や意味にはどんな経緯があったのか。
また神無月の季語や行事などと共に、神無月以外の各月の異称と読み方や暦の二十四節気についてまとめました。
1月、2月、3月など、各月には別に名称があります。
その神無月は何月かと言うと「10月」にあたります。
神無月は日本の旧暦での10月の呼び方で、その由来や意味はその月の特徴を表したものが元になっています。
昔は単純に月を数字で数えるだけではなく、それぞれの季節感を持って呼んでいました。
ただ、和風月名は旧暦の季節や行事に合わせたものなので、現在の季節感とは1ヶ月ほどのズレを感じることもあります。
神無月は「かんなづき」という読み方をします。
神無月というのは「陰暦10月の称」です。
神無月の「神」は
超越した力を持つ者。信仰の対象になっている者。
という意味を持った漢字で「神様」という言葉をよく使いますよね。
そして「無」はこれだけを捉えて「神が無い」という意味ではなく、この「無」は現在の「~の」と同じ意味を表すと考えられています。
つまり「神の月」というように解釈できるわけですが、これにも色々と説がありますね。
神無月は10月なので、英語でいうと
なぜ10月は英語でOctoberなのかというと、ラテン語で
「octo(8番目の月)の意味(3月を初月として)」
から来ています。
古代ローマ暦では2月が年末で3月が年の始めでした。だから3月はローマ歴で最初の月となります。
そこから数えて8番目の月ということですね。
神無月は10月を表しますが、実はそれ以外にも10月には別名があり、
亥の月(いのつき)亥月(がいげつ)神去月(かみさりづき)雷無月(かみなかりづき)陽月(かみなづき)吉月(きつげつ)建亥月(けんがいげつ)木葉月(このはづき)小春月(こはるづき)小六月(ころくがつ)坤月(こんげつ)時雨月(しぐれづき)大月(たいげつ)凍月(とうげつ)初霜月(はつしもづき)葉みな月(はみなづき)陽月(ようげつ)良月(りょうげつ)
【出雲国で言われた月】
神在月(かみありづき)神月(かみづき)神の月かみのつき)鎮祭月(ちんさいげつ)
など、他にもたくさんあるようです。
このようにたくさん10月の別名がある中で、「神無月」と呼ばれることが一般的ですね。
では、なぜ10月が神無月というように呼ばれるのか?
その神無月の由来や語源、そしてその意味について見ていきましょう。
神無月と呼ばれる由来や語源は、10月という状況に大きく関係しています。
最初に少し触れたように、神無月の「無」は「~の」というような働きがあり、名詞と名詞をつなぐ「連体助詞」という役割を持っていると考えられています。
つまり「神の月」というように解釈する事ができて、
ということから神無月と呼ばれるようになった説が有力ですね。
これは6月の水無月も、同じことが言われています。
ただし神無月は異説も多く、様々な由来のある話が伝えられていますね。
特によく聞く由来は、
10月は日本中の神様が出雲の国(島根県)の出雲大社に集まって会議を開くため神様が不在になるから「神無月」と呼ぶ。
この説もかなり有名ですよね。
ですので、逆に日本中の神様が集まる出雲の国では10月のことを
こう呼びます。
神無月の神様の会議は、旧暦の10月11日~17日まで出雲大社で行われ、その後は佐太神社(島根県松江市)に移動して26日まで会議の続きを行うと言われています。
旧暦10月10日の夜には、稲佐浜で全国から集まる神さまを迎えるための「神迎祭」が行われます。
旧暦10月は現在の11月頃にあたるので、神在祭は毎年日付が少し変わります。
さて、年に一度神様が出雲大社に集まって会議をするわけですが、
って思っちゃいますよね。
その会議の中心が、人間たちの運命や縁について話し合われるそうです。
結婚や出産などは、この会議の中で議題となるようで、そのこともあって出雲大社は縁結び祈願にご利益がある神社として有名ですね。
他には、農作物や天気などについても話し合われるのだとか。
その他にも神無月となった由来があり、
という説もあると考えられています。
それぞれの神無月の由来について触れていきますね。
この時期には、新米が出来上がるとその米で新酒を醸造する時期でした。
これが由来となって「醸成月(かもなしつき・かみなしつき)」と呼ばれ、「神無月」となったと言う説です。
という事から、このような日を決めたようです。
雷の発生ピークは7~9月頃で、10月になると雷が鳴らなくなるようですね。
そこから「雷無月(かみなしづき)」と呼ばれ転じたという説です。
雷は「稲妻(いなづま)」とも言われますが、これは雷の放電によって空気中の窒素が水に溶け込み、それを稲が栄養とするためよく育つことから「稲の妻、稲妻」と名付けられました。
昔から「雷の多い年は豊作になる」と言い伝えられているのですが、稲妻とはよく言ったものですね。
普段の計算や数字を数える上で、私たちは「10進法」を使っています。
つまり「1~10」「11~20」というように、「10」で折り返すため、
という考えから、10月は「上の無い月」と言われ「上無月(かみなしつき)」となり転じたという説です。
これは、11月の「霜月」の由来にもこういった説があります。
この10進法では「1」や「11」は初めの数字になりますよね。
つまり11月は「下の無い月」「下無月(しもなしつき)」となり、これが転じたという説です。
10月17日は「神嘗祭(かんなめさい)」という行事があり、伊勢神宮でその年に収穫した新穀を奉納する儀式です。
その初穂を天照大御神にお供えして、五穀豊穣を感謝する儀式ですね。
【神嘗祭】
伊勢神宮には1500回に及ぶ催事があるようですが、その中で最も重要なのがこの神嘗祭と言われています。
このように神無月には様々な説がありますが、ハッキリとした正しい由来などはわかっていないようです。
10月の神無月と言えば、たくさんの行事や風物詩が思い浮かびますよね。
それらを季語として手紙などの中に入れると、季節感が出るし整いやすくなります。
そんな10月の風物詩ですが、例えばどのようなものがあるかピックアップしてみました。
【風物詩】スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋、芸術の秋、行楽の秋、さんま、きのこ、マツタケ、ゆず、すだち、柿、栗、ハロウィン、秋祭り、体育の日、運動会、稲刈り、長崎くんち
【気候】いわし雲、秋晴れ、秋の長雨、秋の風、
【自然】紅葉、コスモス、菊、金木犀、マリーゴールド、いなご、バッタ、百舌鳥、ムクドリ、うずら、鹿、イノシシ
手紙を書く時などは、こういった行事や気候を季語として使い、自分だけのお手紙など書いてみるといいですね。
その神無月にやり取りするお手紙で使われる時候の挨拶で、10月の上旬・中旬・下旬でどういった言葉が使われるのか。
また、その書き出しと結びの言葉について、例文などを紹介しながらこちらのページにまとめています。
手紙を書く上で参考になると思うので、ぜひ読んでみて下さい。
10月は神無月という名前の和風月名ですが、他の月にもこのような異称の読み方が存在します。
その各月の別名と読み方は
1月:睦月(むつき)
2月:如月(きさらぎ)
3月:弥生(やよい)
4月:卯月(うづき)
5月:皐月(さつき)
6月:水無月(みなづき)
7月:文月(ふみづき)
8月:葉月(はづき)
9月:長月(ながつき)
10月:神無月(かんなづき)
11月:霜月(しもづき)
12月:師走(しわす)
このような呼び方が一般的です。
各月ごとにリンクを張ってますので、気になる月についての由来や語源、意味などをチェックしてみましょう。
季節を表す「二十四節気」と呼ばれる節目の中で、10月の神無月には
という時期を迎えます。
秋分(9月23日頃):9月23日頃~10月8日頃の前日まで
寒露(10月8日頃):10月8日頃~10月23日頃の前日まで
霜降(10月23日頃):10月23日頃~11月7日頃の前日まで
もう秋も深まり冬に近づいてくる事もあって、二十四節気の中にも「寒」「霜」などといった言葉が入ってきていますね。
秋分は9月23日頃にありますが、秋分の日は「昼と夜の長さが同じになる日」となっています。
そしてここから徐々に夜の時間が長くなってくるんですね。
この二十四節気から全体を見渡すと一年の流れがわかりやすくなりますが、私たちの生活にどんな意味をもたらしているのか?
日本の季節や文化にも大きな影響を与えている「二十四節気」について、一覧カレンダーで確認しながら理解できるページを用意しています。
農作物の収穫や時候の挨拶、季節の行事などに今でも大きく関わっているので、ぜひこの機会にご覧になってください!
神無月とは何月のことなのか。
神無月の読み方や語源、そして由来や意味にはどんな経緯があったのか。
また神無月の行事や季語などと共に、神無月以外の各月の異称と読み方や暦の二十四節気についてまとめましたがいかがでしたか。
普段なかなか使う機会はないかもしれませんが、10月が神無月とつけられた由来や意味を知っていると、またその見方も変わるかもしれませんね。
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