私たちの生活の中で「今は何月か?」を言う時に、普通は「1月」「2月」と表しますよね。
でも、何月かを表す時に、
ということは、みなさんご存知だと思います。
その呼び名が「睦月、如月、弥生…」というように、聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか。
これらは「和風月名」とも呼ばれていますね。
私たちの生活の中で「今は何月か?」を言う時に、普通は「1月」「2月」と表しますよね。
でも、何月かを表す時に、
ということは、みなさんご存知だと思います。
その呼び名が「睦月、如月、弥生…」というように、聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか。
これらは「和風月名」とも呼ばれていますね。
そこで今回は、その月名を表す言葉の「長月」が何月なのか。
長月の読み方や語源、そして由来や意味にはどんな経緯があったのか。
また長月の季語や行事などと共に、長月以外の各月の異称と読み方や暦の二十四節気についてまとめました。
1月、2月、3月など、各月には別に名称があります。
その長月は何月かと言うと「9月」にあたります。
長月は日本の旧暦での9月の呼び方で、その由来や意味はその月の特徴を表したものが元になっています。
昔は単純に月を数字で数えるだけではなく、それぞれの季節感を持って呼んでいました。
ただ、和風月名は旧暦の季節や行事に合わせたものなので、現在の季節感とは1ヶ月ほどのズレを感じることもあります。
長月は「ながつき」という読み方をします。
長月というのは「陰暦9月の称」です。
長月の「長」は
多くの人の上に立ち、統率する人。寸法や距離。ながさ。時間の幅が大きい。のびる。大きくなる。すぐれている。ゆったりしている。年上。いちばん上に位置するもの。
という意味を持った漢字で
など、本当にたくさんの言葉で使われます。
長月は9月なので、英語でいうと
なぜ9月は英語でSeptemberなのかというと、その由来はラテン語で
「septem(7番目の月)の意味(3月を初月として)」
から来ています。
古代ローマ暦では2月が年末で3月が年の始めでした。だから3月はローマ歴で最初の月となります。
そこから数えて7番目の月ということですね。
長月は9月を表しますが、実はそれ以外にも9月には別名があり、
戌の月(いぬのつき)色染月(いろそめづき)色取月(いろどりづき)詠月(えいげつ)小田刈月(おだかりづき)貫月(かんげつ)菊咲月(きくさづき)菊月(きくづき)菊間月(きくまづき)菊見月(きくみづき)朽月(きゅうげつ)玄月(げんげつ)建戌月(けんじゅつげつ)鴻賓月(こうひんげつ)戌月(じゅつげつ)青女月(せいじょづき)霜月(そうげつ)竹酔月(ちくすいづき)長月(ちょうげつ)玄月(ながつき)長月(ながつき)寝覚月(ねざめづき)剥月(はくげつ)戊月(ぼげつ)紅葉月(もみじづき)夜長月(よながづき)
など、他にもたくさんあるようです。
このようにたくさん9月の別名がある中で、「長月」と呼ばれることが一般的ですね。
では、なぜ9月が長月というように呼ばれるのか?
その長月の由来や語源、そしてその意味について見ていきましょう。
長月と呼ばれる由来や語源は、9月という状況に大きく関係しています。
長月の9月ごろは現在の10~11月頃にあたります。
この時期は太陽が沈むのもどんどん早くなって、日が短く夜が長い日となりますよね。
その様子から
と呼ばれ、次第に「長月(ながつき)」と変わったというの有力な説の一つとなっています。
また奥義抄に
「長月とは、夜初めて長きをおぼゆるなり。実に長きは冬なれども、夏の短きに対して、長きを知るゆえなり」
このようにあります。
現在の9月23日頃には「秋分の日」がありますが、この日は「昼と夜の長さが同じ日」となっています。
この日を境にどんどん日は短くなっていき、冬至(12月22日頃)を迎えると「昼が最も短く、夜が最も長い日」となります。
なんていう言葉もありますが、この時期は中秋の名月でお月見なども楽しめる時期です。
涼しい夜風に当たりながら、夜空を見上げるなんてのも風情がありますね。
その他にも長月となった由来があり、
という説もあると考えられています。
秋の長雨と言われるように、この時期は雨がよく降る季節でもあります。
梅雨のように「秋雨前線」などと呼ばれるような、気圧の不安定な状態の季節です。
まだ台風もやってくることがありますよね。
そのことが由来となり、「長く雨が降る月」ということから「長月」となったという説です。
この季節は稲の収穫時期で、稲穂が最も長く伸びて成長したということから、「稲穂が長い月」と呼ばれました。
これが由来となって「長月」となったという説です。
同じような理由で、
と呼ばれたものが省略されたという説もありますね。
「名残月」は、行く秋を惜しむ月としてこのように名付けられたようです。
茶道の世界では10月が暮れに当たるため、お茶が最後に美味しく楽しめる月として名残惜しんだようですね。
旧暦9月が今の10~11月頃なので、名残月と言われたのでしょうね。
9月の長月と言えば、たくさんの行事や風物詩が思い浮かびますよね。
それらを季語として手紙などの中に入れると、季節感が出るし整いやすくなります。
そんな9月の風物詩ですが、例えばどのようなものがあるかピックアップしてみました。
【風物詩】新学期、月見、十五夜、月見団子、お彼岸、墓参り、秋祭り、いわし、さんま、ぶどう、梨、食欲の秋、読書の秋、芸術の秋、だんじり祭
【気候】台風、秋雨、秋晴れ、いわし雲、
【自然】稲穂、秋の七草、りんどう、コスモス、菊、金木犀、彼岸花、とんぼ、赤とんぼ、鈴虫、コオロギ、ミノムシ
手紙を書く時などは、こういった行事や気候を季語として使い、自分だけのお手紙など書いてみるといいですね。
その長月にやり取りするお手紙で使われる時候の挨拶で、9月の上旬・中旬・下旬でどういった言葉が使われるのか。
また、その書き出しと結びの言葉について、例文などを紹介しながらこちらのページにまとめています。
手紙を書く上で参考になると思うので、ぜひ読んでみて下さい。
9月は長月という名前の和風月名ですが、他の月にもこのような異称の読み方が存在します。
その各月の別名と読み方は
1月:睦月(むつき)
2月:如月(きさらぎ)
3月:弥生(やよい)
4月:卯月(うづき)
5月:皐月(さつき)
6月:水無月(みなづき)
7月:文月(ふみづき)
8月:葉月(はづき)
9月:長月(ながつき)
10月:神無月(かんなづき)
11月:霜月(しもづき)
12月:師走(しわす)
このような呼び方が一般的です。
各月ごとにリンクを張ってますので、気になる月についての由来や語源、意味などをチェックしてみましょう。
季節を表す「二十四節気」と呼ばれる節目の中で、9月の長月には
という時期を迎えます。
処暑(8月23日頃):8月23日頃~9月8日頃の前日まで
白露(9月8日頃):9月8日頃~9月23日頃の前日まで
秋分(9月23日頃):9月23日頃~10月8日頃の前日まで
これが時候の挨拶で使う言葉にも関わる場合もあるので、うまく使い分けていければいいんじゃないでしょうか。
この二十四節気から全体を見渡すと一年の流れがわかりやすくなりますが、私たちの生活にどんな意味をもたらしているのか?
日本の季節や文化にも大きな影響を与えている「二十四節気」について、一覧カレンダーで確認しながら理解できるページを用意しています。
農作物の収穫や時候の挨拶、季節の行事などに今でも大きく関わっているので、ぜひこの機会にご覧になってください!
特に「秋分」は大切な節目で、
太陽が真東から昇って真西に沈む
昼と夜の時間が同じ
という特別な日になります。
同じく「春分の日」でもこのような太陽の動きになっており、秋分の日と共に祝日となっていますよね。
どうして春分や秋分の日は祝日で「お彼岸」と呼ばれたり、「お墓参り」などが行われるのか?
けっこう興味深いことも多いですよ。
長月とは何月のことなのか。
長月の読み方や語源、そして由来や意味にはどんな経緯があったのか。
また長月の行事や季語などと共に、長月以外の各月の異称と読み方や暦の二十四節気についてまとめましたがいかがでしたか。
普段なかなか使う機会はないかもしれませんが、9月が長月とつけられた由来や意味を知っていると、またその見方も変わるかもしれませんね。
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