鏡餅の意味や由来とは?みかんや干し柿、昆布などの飾りの意味は?
2018.10.14
お正月に飾る鏡餅って、いったいいつから始まったんでしょう?
なんでお正月に鏡餅を飾るのか、そもそもどうして鏡餅っていう名前なのか?
いろいろ疑問に思う所もありますよね。
そこで今回は、
鏡餅の意味や由来は何なのか。
鏡餅と一緒に飾る橙(みかん)、干し柿(串柿)、昆布、四方紅、御幣、裏白、乗せる台(三方)、末広(扇)などの飾る付けの意味と、子供向けの説明も一緒にまとめました
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鏡餅の意味や由来とは?
正月飾りにどうして鏡餅を飾るのか、意味や由来って気になりますよね。
鏡餅の役割でいちばん大切なことに、お正月に訪れる「歳神様を宿す依代」としての意味があります。
鏡餅に歳神様が宿り、一家の繁栄や健康を願うという大切な正月飾りなんですね。それは鏡餅の名前や形にもすべて意味があリます。
それはこの丸型の餅が鏡を表しており、三種の神器の「八咫鏡(やたのかがみ)」になぞらえられています。
鏡餅という名前は、丸い餅の形が銅鏡に似ており、鏡に映る自分を「鑑みる(かんがみる)」ということから「鑑餅 → 鏡餅」と名前が変化したと考えられています。
そして鏡には昔から霊や神様が宿ると信じられ、その鏡を模したお餅が作られたわけです。
丸形は「円満」を意味し、夫婦や家族が円満に過ごせる。
丸形は「心臓」を表し、家族全員が健康で暮らせる。
つまり鏡餅には歳神様が宿り、夫婦円満・健康家族をもたらしてくれるという大切な正月飾りなのですね。
そんな鏡餅を1月11日(関西では15日)の鏡開きで細かく分け、家長が一家全員に振る舞う「御歳魂(おとしだま)」をみんなで食べることで、今年一年を無事に過ごせるよう縁起を担いだのです。
この御歳魂は現在のお年玉の由来となってるんですね。
お年玉が「お餅」から「お金」に変わった理由などもわかりますよ!
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鏡餅が二段重ねの意味
鏡餅は基本的に丸形のお餅が二段重ねになってます。
この二段重ねのお餅はそれぞれ月(陰)と太陽(陽)を表していると考えられています。
太陰暦や太陽暦とあるように、月と太陽は暦を見る上ではとても重要な存在です。
そして先程鏡餅の丸形が円満を表すと言ったように、その鏡餅が合わさることで「円満に歳を重ねる」という意味もあるんですね。
だから鏡餅は最低でも二段必要です。
関西の一部では三段重ねの鏡餅もあるようですが、三段目は「荒神」様に関係する鏡餅で、台所など火の神様をまつり大切にするものと考えられています。
鏡餅の歴史
そんな鏡餅は一体何が由来でいつごろ始まったのか?
鏡餅は平安時代にはすでに存在していて、源氏物語の一節に
正月行事の「歯固めの儀」というものに由来があると言われています。
鏡餅を食べることを「歯固め」と呼び、固いものを食べることで歯を丈夫にし、食べることに困らない、長寿を祈るというような意味があったと考えられています。
お餅は昔から神聖な食べ物(神饌:しんせん)とされ、長く伸びるということからも健康長寿の縁起物とされてきました。
室町時代以降になると家に鏡餅をお供えし始めるようになり、一般的に広がりを見せたのは、江戸時代になってからと考えられています。
鏡餅と一緒に橙(だいだい)や四方紅(お供え物を乗せる色紙)、前方に広げている御幣(紅白の紙)など、他にもいろんな飾り付けがあります。
その飾り付けにもそれぞれに意味があって、飾り付けの有無も各地域や家の宗派などが影響してます。
では、鏡餅の各飾り付けの意味を確認していきましょう!
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鏡餅の由来や意味を子供向けに説明
ココまでの鏡餅についての由来や意味を、子供向けにわかりやすくまとめてみました。
お正月に飾る鏡餅には神様が乗り移って、家を守ってくれたりみんな健康に一年過ごせるようにしてくれるんだよ。
手鏡みたいに丸い形してるから、鏡餅って言うんだよ。
お餅は最後に割ってみんなで食べるんだけど、神様が乗り移ったお餅を食べるからみんな元気に過ごせるんだ!
そんなお餅を昔は「御歳魂(おとしだま)」と言って、家で一番偉いお父さんがみんなに「おとしだま食べなさい!」って言って食べさせたのがお年玉の始まりなんだね。
だから、今年のお年玉はこのお餅ね^^
鏡餅の橙(みかん)の意味は?
鏡餅のてっぺんに乗っているのはみかんではなく、橙(だいだい)と呼ばれる果物です。
ただ橙は手に入りにくく、形の似ているみかんが代用されることが多くなったわけです。
鏡餅に橙を飾り付けする理由は「代々家が続く」という語呂合わせで飾られるようになりました。橙の特徴は、実のヘタに台が2つあるので「だいだい」と言う名前なのです。
そして最初の実が熟しても落ちずに枝についたまま、再び時期が来ると青く戻る実で、熟しても下に落ちることがありません。
何年も一つの木に成っている実ということから、代々家が続く、健康長寿や子孫繁栄に見立てられることもあり、鏡餅の上に乗せられる縁起物なんですね。
また、この橙を三種の神器の一つ「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」に見立てているとも言われています。
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鏡餅の干し柿の意味は?
鏡餅には串柿という何個もの干し柿が連なった縁起物を飾る家もあります。
柿は縁起の良い長寿の木で、柿は「嘉来(かき)」という言葉に通じるものがあり、喜び幸せが来るという意味を持っています。
ですので、柿を繋げて並び合わせたことで「幸せをカキ集める」という縁起の良い飾り付けなんです。
柿串の柿は8個刺してあり、
- 外側には2個あるので「外はニコニコ」
- 内側には6個あるので「中(仲)むつまじく」
と言った語呂合わせで8個になっています。
この串柿は三種の神器の一つ「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」を表しているとも言われています。
鏡餅の裏白(葉っぱ)の意味は?
裏白は、古い葉が落ちずに新しい葉が重なって出来るシダ植物の一種です。
表面は緑色で、裏面は白い植物なんですね。
だから裏を返しても色が白いことから、
- 心に裏が無い、後ろめたい暗いことがない
- 清廉潔白(夫婦円満)
- 白髪がはえる(健康長寿)
という意味があります。
つまり「いつも清らかで夫婦円満で長生きしましょう!」という願いが込められている飾り物なんですね。
鏡餅の四方紅の意味は?
鏡餅を乗せる紙は「四方紅(しほうべに)」と呼びます。
四方を紅(赤)で縁取ることで、天地四方を守り、無病息災や子孫繁栄を願う意味が込められています。
赤色には魔除けの意味があリ、おめでたい日に赤飯を食べたり還暦の赤のちゃんちゃんこなど様々なところで赤色は姿を表すので、覚えておくとわかりやすいです。
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鏡餅の御幣の意味は?
前方に出ている紅白の紙を「御幣(ごへい)」または「四手(しで)」と言います。
こちらの赤色にも魔除けの意味が込められており、斜めに広げて飾ることで広く繁栄する願いが込められています。
漢数字の「八」も同じく末広がりの縁起のいい数字なので、その形と同じですね。
ですので、鏡餅を飾る時期は12月28日が最も縁起の良い日と言われています。
鏡餅を飾る時期についてはコチラ
鏡餅を飾る時期には「絶対に駄目な日」というのもあるので、一度読んでおいて下さい。
鏡餅の末広の意味は?
鏡餅のてっぺんに飾り付けする末広と呼ばれる扇があります。
これも先程の数字の八の説明と同じく、末広がりに広く繁栄するという意味が込められた縁起物の飾りです。
鏡餅の昆布の意味は?
昔から昆布は「広布(ひろめ)」と呼ばれていました。
ひろめは、広めるの意味をもち、北海道蝦夷(えぞ)で取れるので、夷子布(えびすめ)と呼ばれました。
そしてえびすめは七福神の恵比寿に掛けて「福が授かる」という意味から鏡餅にも飾られることがあります。
また昆布は
という語呂合わせからも縁起物として飾られます。
鏡餅の三方の意味は?
鏡餅を乗せる台のことを「三方・三宝(さんぽう)」と呼びます。
三方は神事の際に使われる台で、神様へお供え物をするときなどに使用されます。
月見団子でも三方が使われますね。
お月見も由来を見ていくと、神様に豊作を祈願する意味があったので通じるところがあるんですよ。
あとがき
鏡餅の意味や由来は何なのか。
鏡餅と一緒に飾る橙(みかん)、干し柿(串柿)、昆布、四方紅、御幣、裏白、乗せる台(三方)、末広(扇)などの飾る付けの意味と、子供向けの説明も一緒にまとめましたがいかがでしたか。
鏡餅には健康長寿や一家繁栄などの願いがたくさん込められているのですね。
鏡餅は歳神様を宿す依代として、正月飾りには欠かせませんし、無ければ正月の意味もなくなってしまうのでしっかり準備しましょう。
そんな正月を迎えるにあたって正月飾りやお年玉の準備などいろいろ忙しくなると思います。
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