熱中症になったらどうしたらいいのか。
真っ先に思いつくのは「水分補給」だと思いますが、これだけでは実は足りません。
なぜかというと熱中症は体に熱がこもった状態なので、この熱を放出しないといけないからです。
そして、体を冷やして熱を逃がすことから始めないといけないんですね。
また、熱中症も症状によって少し応急処置の仕方も変わってきます。
今回は、熱中症になったらどうしたらいいのか。
熱中症のその後の応急処置や病院受診が必要な場合について、実際に私が熱中症にかかったときのことも含めまとめました。
ぜひ、最後までご覧になって下さい。
熱中症になったらどうしたらいい?
蒸し暑い時期は特に怖い熱中症ですが、気をつけていてもかかってしまうこともありますよね。
その熱中症になったらいったいどうしたらいいのか。
よく耳にするのは、
- 水分補給
- 体を冷やす。
- 病院受診
この3つだと思います。
一番安心できるのは病院受診ですが、さすがに何でもかんでも病院受診というわけにもいきませんよね。
水分補給や日陰でしっかりと休息をとることで回復するような、軽い熱中症もあります。
でも、休んだのに体がだるくフラフラする、頭痛や吐き気、発熱が続くようなら病院受診が必要になります。
だからまずは
を、知ることも大切なんですね。
熱中症の3つの段階とは?
環境省の熱中症マニュアル
環境省の熱中症マニュアルでは、その熱中症の度合いを分かりやすく表にまとめてくれています。
環境省:熱中症健康保険マニュアル参照
http://www.wbgt.env.go.jp/pdf/envman/full.pdf
熱中症の3つのステージ
熱中症は3つのステージに分類されていて、順番に、
Ⅰ度:現場での応急処置で対応できる軽症
Ⅱ度:病院への搬送を必要とする中等症
Ⅲ度:入院して集中治療の必要性のある重症
このように分けられています。
熱中症になったら、まず自分の状況を把握して、
これが必要になってきますが、環境省がマニュアル化してくれています。
自分で読んでみたい人は、
こちらで確認できるので読んでみてください。
と思った人は、このマニュアルの要点をまとめてお伝えしますので、このまま読んでもらえればと思います。
熱中症の症状別の対処
熱中症の症状には段階があり、
- 軽症のⅠ度
- 中等症のⅡ度
- 重症のⅢ度
と、分けられていますが、その内容は
軽症のⅠ度めまい・失神(立ちくらみ)
筋肉痛・筋肉の硬直
手足のしびれ・気分の不快
頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感
重症のⅢ度Ⅱ度の症状に加え、意識障害・けいれん・手足の運動障害
高体温
肝機能異常、腎機能障害、血液凝固障害
このようになっています。
「軽症のⅠ度」では、その場の応急処置で対応できるレベルなので、自分で気づいたらすぐに休息をとりましょう。
この段階で十分休むことができると、重症化する可能性がグッと減ります。
では、熱中症になったらしておきたい応急処置というのはどんなことなのか?
その応急処置の内容について見ていきましょう。
熱中症になったらその後の応急処置や食事は?
1.熱中症になったら場所を変える
熱中症になったら、まず、
- 日陰に移る
- 涼しい場所に移る
- 冷房の効いた室内に移る
とにかく「熱を避ける」ようにしましょう。
熱中症は体に熱がこもった状態なので、その熱を放出しなければいけません。
でも暑いところにいたら、いつまでも出ていきませんよね。
体を冷やしたり、水分補給するのはその後ですね。
2.熱中症になったら体を冷やす
熱中症は体に熱がこもった状態。
だからその熱を放出するためには、体を冷やすことが大切です。
そこで、まずは衣服を緩めて通気性をよくしましょう。
うちわや扇風機とかで風を起こすとなお良いと思うので、涼しい空気をからだ全体で感じれるように風を通してくださいね。
場合によっては素肌に水をかけたり、冷やしたタオルを当てたりすることも有効です。
体を冷やすには濡らしたタオルや氷嚢などを首回りや脇下、足の付根に当てて冷やすことが効果的です。
このようにすると血流が多い所を効果的に冷やすことができるので、覚えておきたいポイントですね。
3.熱中症になったら水分補給する
熱中症になったら、汗が大量に出て水分と塩分が失われた状態です。
スポーツドリンクや経口補水液でバランスの良い水分補給をしましょう。
水だけだと血中の塩分濃度が薄くなって、手足のけいれんが起こる可能性もあります。
水分補給の注意点
水分補給をするときには「意識確認」が大切です。
自分で飲めるときはいいですが、他人が熱中症で気分が悪くなった時に、水分補給を無理やりさせるのは止めておきましょう。
もし意識がハッキリしていないのに水分補給をすると、間違って気道の方に水分が行って危険な場合もあります。
また、吐き気や嘔吐がある時は「胃腸が弱っている証拠」なので、病院での点滴が必要だとされています。
環境省の熱中症マニュアルにもこれについて記載があり、
「呼び掛けや刺激に対する反応がおかしい」
「応えない(意識障害がある)」時には誤って水分が気道に流れ込む可能性があります。
また「吐き気を訴える」ないし「吐く」という症状は、すでに胃腸の動きが鈍っている証拠です。
これらの場合には、経口で水分を入れるのは禁物で病院での点滴が必要です。
環境省:熱中症健康保険マニュアル参照
http://www.wbgt.env.go.jp/pdf/envman/full.pdf
このようにあるので、まずは涼しいところに移って体を冷やすことから対処していきましょう。
水分補給は大切ですが、無理やりはNGなので覚えておくといいですね。
熱中症になったら食事は?
熱中症になったら食事していいのかというのも考えると思います。
病院に行って診察してもらい、まだ点滴などで様子を見る段階なら無理しない方が良いと思いますが、家で休んでいて落ち着いたら食べ物を食べても問題ないとのこと。
私も病院で言われましたが、あまり味の濃い脂っこいものは止めて、あっさりとした食事をとりましょう。
熱中症では胃が弱っている場合もあるから、落ち着くまでは食事も考えた方が良いんですね。
熱中症になったら病院に行くべき?
熱中症になったと感じたら、
これが大切になってきますが、熱中症がひどいと感じたら病院へ行く必要があります。
先ほど見てもらった、熱中症の3つのステージですが、
Ⅰ度:現場での応急処置で対応できる軽症
Ⅱ度:病院への搬送を必要とする中等症
Ⅲ度:入院して集中治療の必要性のある重症
「中等症のⅡ度」から、病院での診察が必要となるレベルです。
中等症のⅡ度には、
頭痛や吐き気のような症状は日常でもありえることですが、熱中症の場合はすでに「中等症」まで及んでいるのですね。
休んでもあまりよくならなかったので病院へ行きましたが、熱中症の中等症のⅡ度の状態だったようです。
病院では採血をして点滴をしてもらいましたが、もしふらつきなどがひどいようなら誰かに付き添ってもらった方が安心です。
熱中症での頭痛は意外と危険なレベルに入ってくるので、あまり舐めていると私のように痛い目を見るかも。
熱中症になったら安静にして、それでもよくならない場合は病院受診してもらう方が安心です。
熱中症で病院へ行く前の状態
このときの私の心理状態ですが、
まず「熱中症かどうかというのがわからなかった」です。
このときは予備知識があまりなかったので、自分が熱中症にかかっている自覚がなく、何かの病気にかかってしまったのかと不安になりました。
病院に行って診断してもらうことで気づくことができましたが、自覚がないと気付くのも難しいと思います。
炎天下で長い間スポーツをしていた状況だと熱中症というのもわかりますが、もしわからないなら病院に行った方が安心です。
だから体が変だと思ったらまずはすぐに休息して、それでもよくならなければ病院で診察してもらった方が良いと思います。
自己判断で取り返しのつかないようなことは避けたいですしね。
熱中症で救急搬送するときの応急処置
もちろん「Ⅲ度:入院して集中治療の必要性のある重症」の症状がある場合は、病院受診や救急搬送で対応してください。
もし周りの人が炎天下で急に倒れたりした場合は、119番で救急車を呼びましょう。
意識があったとしても
- 呼びかけに反応しない。
- 反応がおかしい。
- 自分で水分補給できない。
- 体がすごく熱い
こういった場合も危険です。
そして、救急が到着するまでに
- 涼しい場所にうつす
- 体を冷やす
この場合も、熱中症になったら応急処置をしているかどうかで命の危険性が変わってきます。
とにかく体の熱を逃がすことが大切なので覚えておきましょう。
あとがき
熱中症になったらどうすればいいのか。
また、その後の応急処置や食事の用意、病院が必要な場合の対処について見てきましたがいかがでしたか。
熱中症はとても怖い症状で、最悪死に至ることもあるので、十分にその対処の仕方を覚えておきたいですね。
知っておくことで自分も注意できることがあるし、他の人の救える命があるかもしれません。
ただ、やっぱり熱中症にならないことが一番だと思います。
そのためには普段の生活や行動にも気を付けたいですよね。
実は熱中症には、
というのがあったりするんですが、それには普段の生活が影響してくることも。
その熱中症になりやすい人の特徴や、高齢者と子供の気を付けたいことなど別のページでまとめているので、こちらもぜひご覧になって下さい。
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