こう考える人も多いと思いますが、実は洗濯しただけでは完全にダニは死にません。
洗濯する生地の厚さによっては、タオルケットなどの場合半分くらいは繊維にしがみついて残ったままなんです。
しかも「ダニを水に浸けても1週間以上生き残っていた」という事も言われています。
そこで今回は、ダニに対して洗濯・乾燥という面から触れていきたいと思います。
なぜダニは洗濯で死なないのか?
ダニを死滅させるために洗剤や漂白剤は効果があるのか。
また洗濯したあとでダニが残る可能性もあることから、乾燥機にかけたり熱湯で処理したりすることで、ダニをどこまで退治できるのか。
そんなダニと洗濯の関係についてまとめたので、ぜひ最後までご覧ください。
ダニは洗濯で死ぬの?死なないの?
洗濯をすれば布団や衣服についたダニも落ちるし死ぬから、洗濯しておけばとりあえずは安心でしょ!?
こう考える人も多いと思いますが、実は洗濯しただけでは完全にダニは死なないんです。
布団などに潜むコナヒョウヒダニ、チリダニなどは、衣服についたダニだとおよそ80~90%は除去できるようです。
ただ、布団などの厚みのある生地やタオルケットに潜むダニは、しっかりとしがみついて、除去できたのはわずか40~50%程度だったようです。
また、水に沈めたくらいでダニは死なず、洗剤入りの水に1週間以上もつけてもまだ生きていたというのだから驚きです。
洗濯の衝撃で死ぬダニもいる?
洗濯は洗い、脱水など洗濯槽を回転させて洗うため、その衝撃でダニが死ぬケースもあるようです。
ただ、それでダニが全滅するほど死ぬかというと、なかなか難しいのかもしれません。
そんな様子を、こちらの動画で
を洗濯し、どのようになったのか、その実験が行われた結果が映し出されています。
【ダニ対策法の実践】
洗剤を入れて洗濯を行い、その排水から回収されるダニの生存状況を確認しています。
その結果
回収したダニ:6,123匹
生きていたダニ:4,114匹
約70%が生存
洗濯でダニの死骸やフンなど、アレルゲンになる物質は取り除けますが、ダニを全滅させるほどには至らないことがわかります。
洗濯っていろんな衣服を一緒に回すので、排水して取り除かれるダニもいるとは思いますが、結局は洗濯物に残ってしまう・・・。
その後は天日干しで服を乾かすから、そこで死ぬダニもいるとは思いますが、生地の厚いものになるとちょっと厳しい感じがしますよね。
洗濯で排水されていないダニはどこへ?
1万匹のダニを含んだタオルを洗濯し、その排水から回収できたダニがおよそ6,000匹なので、単純に60%ほどが除去できたことになります。
残りはタオルについたままなのか、洗濯機の中で生きているのか。
と、考えると多少は洗濯槽に生きているものは残っていそうですよね。
だから必ずフタは空けて乾燥させておかないといけません。
なかなか厳しい戦いが続きそうです。
ダニを洗濯で死滅させるには洗剤や漂白剤が必要?
ダニは水に弱いから、洗濯すれば死ぬ。
というのは、絶対ではないことがわかりました。
じゃあ、洗剤や漂白剤を加えることで、どうにかダニが死ぬ割合を増やせたりしないのか?
先ほどの動画では「洗剤入り」で試してあの結果なので、なかなか洗剤でダニの死ぬ数が増えるというのは効果的ではなさそう。
本当にそうなのか、いくつか調べてみました。
すると、洗濯とダニの除去について「日本環境衛生センター」へ問い合わせた方もいて、
家に生息しているコナヒョウヒダニは静かな状態で水に浸しているだけだと1週間以上生きています。
洗剤水でも同様です。
というような答えが返ってきたようです。
だからやはり「洗剤入りの水ではダニは死なない」くらいに考えておいた方が良さそうですね。
ダニに漂白剤は効くの?
漂白剤については、試験を行っていたりデータが揃わなかったのでよくわかりませんでした。
ただ、漂白剤も洗剤と同様、ダニが死ぬまでには至らないという考えが多いようです。
漂白剤も洗剤も、そこまでダニ死滅に希望が持てるような効果はなさそうです。
ダニには洗濯の他に乾燥が必要?
じゃあ、洗濯した後でもダニが残ってるなら一体どうしたら…。
と、途方に暮れてしまいそうですが、ダニの弱点は「温度」と「湿度」にあります。
まず、ダニが死ぬ温度の条件には、
- 50℃で20分間続けば死滅する。
- 60℃以上で死滅する。
- ダニの卵は62℃の熱に2時間ほどさらされると死滅する。
こういった条件が必要です。
だから、洗濯した後は乾燥機にかけてやれば、ダニを完全に死滅させることができます。
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