スポーツの日(体育の日)といえば「運動会」を思い出しますが、それも今や昔の話。
今は5~6月の春先に運動会を行うのが主流で、すごしやすい気候が運動会に向いており、台風や秋雨の影響も受けにくいことが理由としてあります。
また、体への配慮もあって熱中症を避けるためとも言われていますね。
そのスポーツの日(体育の日)2024年はいつなのか?
また、このスポーツの日(体育の日)が祝日になった由来や意味についてまとめていくと、この日は「ある一大イベント」に深い関係があったのです。
体育の日の歴史や、現在の「スポーツの日」に至るまでの話はとても興味深いので、ぜひ最後までご覧ください。
スポーツの日(体育の日)2024年はいつ?
2024年のスポーツの日(体育の日)はいつかというと、
スポーツの日(体育の日)の周辺は、秋分の日も過ぎ秋も終わろうかという頃です。
一年を24分割した二十四節気では「寒露(かんろ)」と呼ばれる時期にあたります。(毎年10月8日ごろ)
季節的にも衣替えの時期であるし、だんだんと涼しくなってくるのですごしやすい時ですね。
また、お米の収穫時期でもあり、秋祭りが開催されることも多い日でもあります。
体育の日は10月10日だった
実は、この体育の日は2000年までは10月10日で固定されていました。
それが祝日法の改正によりハッピーマンデー制度が始まり、2000年(平成12年)から今のように第2月曜日がスポーツの日というようになったのです。
スポーツの日(体育の日)のように日にちに大きな由来がない場合は、ハッピーマンデー制度の対象となっています。
成人の日:1月の第2月曜日
海の日:7月の第3月曜日
敬老の日:9月の第3月曜日
スポーツの日(体育の日):10月の第2月曜日
これらがハッピーマンデー制度の対象ですね。
ただ、海の日には「海の記念日」という由来があり、7月20日という日にちと縁が深いのですがハッピーマンデー制度の対象となっています。
ですので、これも7月20日に戻す議論がされているようです。
ですので当時は「体育の日はいつ?」などと迷うこともなく、もともと「10月10日」だったですが、それは日本のとある「一大イベント」がキッカケとなっています。
そこで次は、
その歴史を探っていきましょう。
スポーツの日(体育の日)が祝日の理由は?
体育の日は祝日となっていますが、どうして祝日となっているのか?
それは、今から50年以上前の1964年(昭和39年)10月10日に、日本で東京オリンピックが開催されたことを記念してのことだったのです。
そして、この2年後の1966年に、この体育の日が制定されたんですね。
ですので、この体育の日には学校でも運動会、体育祭といった催しが盛んに開かれることもあり「スポーツの秋」などとも呼ばれるキッカケとなっています。
秋は台風や秋の長雨の影響も受やすく、さらに熱中症への関心度が高まったこともあり、すごしやすい春の時期に行われることが多くなりました。
北海道では秋の天候がかなり悪い傾向なので、5~6月に運動会が行われる小学校が多いそうです。
日本で最初の運動会は?
運動会が日本で行われだしたのは明治時代とされています。
当初は
- 「競闘遊戯会」
- 「体操会」
- 「体育大会」
などと呼ばれていました。
日本最初の運動会は1874年3月21日に、海軍兵学寮で「競闘遊戯会」という形で行われたという説があります。
もう一つに、1868年に幕府の横須賀製鉄所で行われたものが最初という説もあります。
1883年からは東京大学で「運動会」が開催されていたとも言われており、この時期に盛んに行われたことで、国も学校で運動会を行うようになったという流れがあるようですね。
体育の日という祝日の由来や意味とは?
体育の日は1964年(昭和39年)の東京オリンピック開会式が10月10日に行われたことに由来する祝日ですよね。
その体育の日は、国民の祝日に関する法律(祝日法)には、
とされています。
そしてこの体育の日の意味は、
この趣旨を生かすように心がけるとともに、さらにこれを契機として国民がいっそう健康や体力の保持増進に努め、ひいては明るく住みよい社会を建設することを願って制定したもの。
このようにあります。
東京オリンピックという記念すべき日をキッカケにして、体育の日にはスポーツなどをして健康に過ごし、良い地域社会を作っていきましょうという意味が込められているのですね。
体育の日が10月10日になったワケ
東京オリンピックは1964年10月10日に開会式が行われスタートしましたが、このオリンピックは「夏季オリンピック」としての開催でした。
一つ言われている説ですが、当時の五輪組織委員会は、夏場の開催は台風の影響が大きいので5月開催案を推していたようです。
そんな長い冬が終わった途端の5月の五輪開催では練習期間がないということや、夏の高温多湿での開催は、寒い地域の人間には不利だということで反対を受けて10月開催になったという経緯が言われています。
しかし、今では欧米のプロスポーツが秋にポストシーズンや優勝争いなど本格化するため、特に大きなイベントが無くテレビ番組の編成に余裕のある夏場が開催時期として都合が良いことが理由として挙げられています。
*2021年東京五輪も7月23日開催です。
そんなこともあり当時は10月でのオリンピック開催となったワケですが、そこで「10月10日」に決定したのはいくつか説があります。
それが、
- 10月10日は「晴れの特異日」であったから
- 「晴れの特異日」は10月14日だったが、10月10日が土曜だったから。
このようなことが言われています。
1.10月10日は「晴れの特異日」説
10月10日は「晴れの特異日」として、特に晴れになる確率の高かった日だったのでこの日を選んだという説です。
東京の過去30年間(1981年~2010年)の天気の出現率を調べると、
- 9日の晴天率は約40%
- 10日の晴天率は約70%
- 11日の晴天率は約40%
このようになっているというデータも紹介されていました。
参照:10月10日は「晴れの特異日」?(tenki.jp)
http://www.tenki.jp/forecaster/diary/ishigami/2015/10/09/33271.html
2.10月10日が土曜だった説
東京の夏は気温と湿度が高く、10月上旬までは秋雨前線が停滞することなどから日程が決められたようです。
そんな10月の中で10月14日は「晴れの特異日」と呼ばれるほど晴れが多い日でしたが、実際は10月14日ではなく10月10日となりました。
これは10月10日が土曜だったので、人々の注目を集めやすいこの日に決定したという説です。
そして実際は前日までは台風の影響もあったようですが、当日の天候は快晴となり無事開会式が行われました。
*余談ですが、9月1日ごろは「台風の特異日」として、特に台風に襲われやすい日となっています。特異日は俗説的なものなので確実ではありません。
体育の日がスポーツの日になる?
ここまで体育の日の祝日の由来や意味について見てきましたが、1964年の東京オリンピックが大きく関係していることがわかりますよね。
となると、2020年の東京オリンピックもこの体育の日に大きく影響があるというのは想像つきますよね。
そこで10月10日の「体育の日」を「スポーツの日」に改める案が持ち上がっており、2020年東京オリンピックを機会に名称が変わるような動きがありました。
そして実際に、2018年6月20日「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」により、「体育の日」から「スポーツの日」へと変更することが決まりました。
また開催時期が2020年7月24日~8月9日までなので、2020年は特例として祝日も移動してしまいました。
あとがき
2024年のスポーツの日(体育の日)はいつなのか?
また、この祝日になった由来や意味、そして今後のスポーツの日の名称など見てきましたがいかがでしたか。
今から半世紀以上前の東京オリンピックが、体育の日という祝日の由来とは非常に興味深い話ですね。
今後どのようになるのか注目ですが、秋は過ごしやすくスポーツをするには絶好の気候です。
体育の日だからということはありませんが、健康のためにも体を動かすのは良いことなので、運動をするキッカケにするにはいい日なのでしょうね。
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