節分では豆まきをしますが、この豆まきの仕方というのは
鬼役のお父さんに豆をぶつけて追い払う?
私はこんなふうに思っていましたが、本来の節分の豆まきの仕方とはちょっと違うようなんですね。
実は節分の豆まきは年男(その年の干支生まれの男性)、もしくは一家の主人が家をくまなく回って豆をまいていくそうなんです。

また、豆まきで使う枡や豆を食べる数が何個なのかといったことにも、しっかりと意味が込められています。
そこで今回は、
豆まきの仕方や枡を使うワケ。
また、節分の豆まきの後に豆を食べる数は何個が正しいのか。
そして豆を食べる理由や折り紙での枡の折り方など、豆まきの仕方を中心にまとめました。
節分の豆まきもいろんな形がありますが、元々はどういうものだったのか、一緒に見ていきましょう。
豆まきの仕方はどうするの?
豆まきの仕方で、一つのモデルケースとして
お父さんが鬼役になって、
この掛け声で子供たちに豆をぶつけられる。
⇒ 鬼は多少反撃しながらも、退散する。
⇒ みんなで豆を食べる。
⇒ お片付け
まあ、こんな感じの節分の豆まきの仕方をよく見ますよね。

そもそも節分で豆まきをするのは、簡単に言うと豆やお米などの穀物には邪気を払う力があると昔から言われていたんですね。
また「鬼」というのは、姿の見えない「災いや疫病、飢え」の事なんです。
その鬼を豆の力で追い払って、厄払いしようというのが豆まきの由来です。
豆まきの由来については、別の記事でも詳しくまとめているのでぜひご覧になってください。
参考ページ豆まきの由来や意味は?節分との関係と鬼は外、福は内の掛け声の意味

本来の豆まきの仕方
そんな豆まきの仕方というのは、実は本来
年男(その年の干支生まれの男性)、もしくは一家の主人が
この掛け声をしながら豆をまきます。
この際、玄関や窓は開けておき外に向かって「鬼は外」で、豆をまきます。
そうしたらすぐに窓を閉めて鬼が入ってこないようにするんですね。
そして「福は内」と言って室内に豆をまきます。
これを奥の部屋から行いながら、最後は玄関といった流れで家の邪気を追い払い福を招き入れるんですね。
地方により順番や作法の違いはありますが、大筋ではこのように行います。
節分の豆まきの仕方の細かなポイント
その節分の豆まきでは、細かな所で少しポイントがあるのでまとめますね。
- 生の大豆ではなく、煎った豆を枡などに入れて神棚に供えておく。
- 鬼は夜にやってくるとされるので、豆まきは夜に行う。
- 北東(鬼門)→南東→南西→北西の順番で部屋を回る
- 2~3回掛け声とともに豆をまく
- 豆まきが終わったら豆を食べる
まあ、すべてしなくてもいいとは思いますが、一応このような豆まきの仕方が大筋にあるようですね。
もちろんこちらも地方、地域によって違いはあると思います。
豆まきで枡を使うワケは?
節分の豆まきの豆は「枡」に入れて使うのをよく見ると思います。
ただ、家に常備しているかというとちょっと難しいかもしれません。

その枡の体積の感覚は今も強く残っていて、
- お米は1合、2合
- お酒は1升、2升
お酒の瓶は「1升瓶」とか言いますよね。
日本の歴史と枡は深いつながりがありますが、そんな枡はお米の量を量ったりする道具だったので、

という意味を持っていると言われています。
また、枡(マス)と読むことから、
- 「増す」
- 「益す」
などのように「商売が繁盛する」「利益が増す」「益々繁盛する」などと音がかけられて縁起のいいものとして扱われたとも言われています。
ですので、この豆まきも邪気を払う厄払いの意味とともに、

との願いが込められています。
そういうこともあって、豆まきの豆を枡に入れて節分の行事が行われていたとも言われていますね。
豆まきの枡を折り紙で作ってみよう
そんな節分の豆まきの枡ですが、まあなかなか普段から備えている家ばかりではないですよね。
ということで、子供とも一緒に作れる折り紙で作った枡というのがあります。
まあ、そんなに難しいものでもないので、動画を見ながら折ってもらうとすぐに出来上がると思います。

折り紙で豆まき用の枡を作る場合は、こんな感じでやってみてください。
豆まきで豆を食べる数は何個?
この豆まきが終わったら、その締めとして豆を食べますよね。
その豆を食べる数は何個食べるのか覚えていますか?
だいたいは知っている方が多いと思いますが、
このように言われています。
ただ、地方によっては
このように聞いている方も多いのではないでしょうか。
じゃあ、これはいったいどちらが正解なのかというと、どちらも正解のようです。
というのも、もともと節分では豆は年齢の数だけ食べられていました。
でも、その年齢の数え方というのが「数え年での数え方」なんですね。
だから、1月1日になるとみんな+1歳になります。
今のように、誕生日が来たら1歳年を取るという考えではなかったのです。
ですので現代で豆を食べる数は、
- 数え年の考えから満年齢+1個
- 元々の風習のように年齢の分だけ食べる
といったように分かれているんです。
だから、どちらでも構いません。
豆まきの後に年齢分の豆を食べるわけ
豆まきの後には豆を食べますが、この豆を「福豆」と呼んでいます。
どうしてこの福豆を食べるのかというと、豆には邪気を払う力が備わっているという由来があって豆まきが行われたのですね。
その福豆を食べることで体から邪気を追い出し、幸福や健康を取り入れようという考えがあったからなんですね。
じゃあ、

ということなんですが、これは古事記などの日本神話で、
着物を捨てると罪や穢れが落ち、さらにその着物を誰かが拾って着ると福徳になる。
という話があるそうです。
この思想が宮中にも広まり、天皇が自分の歳の数の豆を捨てて、家臣がそれを拾って厄除けするという習慣が生まれました。
それが次第に一般民衆にも広がり、節分で年齢の数だけ豆を食べるという習俗が生まれたと言われています。
節分の日には豆まき恵方巻きなど特別な催し物が目白押しですが、豆まきや恵方巻きって何のためにあるのか意味ややり方も気になりませんか?
今年の恵方巻きの方角とか豆まきで食べる豆の数とか?
そんな節分に関する豆知識についてまとめました。
楽しい節分にするためにも、ぜひ気になる記事をご覧になってください。
豆まきの豆の種類
この豆まきですが、あなたの家ではどんな種類の豆を用意するでしょうか。

あの豆は煎った大豆で、スーパーなどでも節分の時期によく見かけます。
でも、実は地域によって大豆ではないこともあるんですね。
私は関西生まれなので、豆まきの豆って「大豆」かと思っていましたが、実は「落花生」を使う地域もあるようなんです。
それは北海道や東北を中心とした地域なんですが、それには納得の理由があったんですね。
また、他にも豆じゃなくてお金をまくなんて風習のあるところも。
こちらも地域によっての特色があって面白いので、ぜひ読んでみてください。
あとがき
豆まきの仕方や枡を使うワケ。
また、節分の豆まきの後に豆を食べる数は何個が正しいのか。
そして豆を食べる理由など、豆まきの仕方を中心にまとめましたがいかがでしたか。
節分の豆まきといったら、鬼を追いかけて豆をぶつけるものだと思っていましたが、本来はしっかりと家を清めるためのやり方があったのですね。
さて、そんな節分の豆まきと同じくらいのイベントと言えば、「恵方巻き」ではないでしょうか。
この恵方巻きについても、実は食べ方の3つのルールがあるんですね。
聞いたことがある方も多いと思いますが、その代表的なルールの1つは

でも、どうしてそんなルールができたのか不思議に思いますよね。
しかし、それにはしっかりとした理由が込められていました。
そんな恵方巻きの食べ方のルールについて、別の記事でも詳しくまとめています。
参考ページ恵方巻きの無言でしゃべらない理由は?願い事が叶う向きやルール
豆まきと一緒に、節分の恵方巻きの食べ方にも注目してみましょう。
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