インフルエンザというと高熱が思い浮かびますが、熱が出ないといったケースもまれにあります。
それには主に3つの原因が考えられますが、その中には意外に思うケースもあったりするんですね。
そんなインフルエンザの熱もすぐ下がる場合もあれば、逆に何日もの期間続く場合もあったりして、その状況や個人差によって様々です。
インフルエンザの発熱にもいろんなパターンがあってややこしいんですね。
そのためにも、一度こちらでインフルエンザの発熱にはどんなパターンがあるのか確認しておきましょう。
今回は特に、
- 熱が出ないケース
- 熱がすぐ下がるケース
- 熱がぶり返すケース
この3つを中心にまとめたので最後までご覧ください。
インフルエンザで熱が出ない事ってあるの?
インフルエンザというと真っ先に思い浮かぶ症状が「発熱」ですよね。
でも、インフルエンザにかかったのに熱が出ない。
こんなことがたまにあったりします。
熱が出ないと言っても、微熱(37℃程度)もありますが、どちらにしても40℃近く出ることもあるインフルエンザの症状にしたらかなり低めです。
これには主に3つの原因があります。
- インフルエンザb型にかかった。
- インフルエンザ予防接種を受けていた。
- 不顕性感染だった。
こういう理由で熱が出ないといった場合があるのです。
では、それぞれどういう事なのか順番に見ていきましょう。
1.熱が出ないのはインフルエンザb型?
インフルエンザには
この3つの型があり、それぞれ症状に違いがあります。
私たちがイメージするのは主にa型のインフルエンザで、その特徴は
高熱(38℃以上)
頭痛
吐き気・嘔吐
喉の痛み・咳
鼻水・クシャミ
関節痛・筋肉痛
悪寒・寒気
倦怠感
こういった症状で、私もこのインフルエンザa型にかかってしまったことがあります。
一方のインフルエンザのb型の場合、熱が微熱(37℃ほど)の場合があり、まれに36℃台の平熱のときもあるようなので、インフルエンザだと気づきにくいケースがあるのが特徴です。
もちろんa型のように高熱が出る場合もあるので、やはり注意は必要です。
2.インフルエンザ予防接種で熱が出ない?
インフルエンザの予防接種を受けることで、
これが予防接種の効果で期待されていることの一つになります。
このことは厚生労働省の発表にも書いてあるんですね。
インフルエンザウイルスの感染は、ワクチンで完全に抑える働きはありませんが、インフルエンザ発症を抑える効果が一定程度認められています。
発症後、多くの方は1週間程度で回復しますが、肺炎や脳症等の重い合併症が現れ重症化する可能性がある人もいます。
ワクチンの最も大きな効果は、この重症化を予防する効果です
※平成11年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷齊(国立療養所三重病院))」の報告では、
65歳以上の老人福祉施設・病院に入所してる高齢者については
34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があった
とされています。
以上のように、インフルエンザワクチンを接種すれば絶対にかからないというものではありませんが、ある程度の発病を阻止する効果があり、また、たとえかかっても症状が重くなることを阻止する効果があります。
ただし、この効果も100%ではないことに御留意ください。
出典:厚生労働省インフルエンザQ&Aより、一部改変し抜粋
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
予防接種でできた免疫が、症状の緩和にも役立つことで発熱も抑えられるケースもあるようですね。
3.熱が出ない不顕性感染とは?
そして、インフルエンザには「不顕性感染」という場合もあり、これは
- インフルエンザに感染しているのに発症しない
- 軽い場合がある。
というケースです。
これは感染した人の20%~40%ほどの確率があるようですが、この場合だと発症しないのでインフルエンザと気づきにくいですね。
主にこの3つの理由で、インフルエンザにかかったのに熱が出ない、微熱で済んだということがあるようです。
インフルエンザで熱がすぐ下がる事ってあるの?
インフルエンザにかかってしまうと高熱が出ることも多いですが、何日くらい熱が続くものなのでしょうか。
その後、1~2日ほどの期間は38~39℃以上の熱が出ており、それから徐々に熱も下がるといったような病状でしたね。
一般的にもインフルエンザはこのような発熱状況のようで、発症から2~3日ほどがピークと言われています。
その後は少しずつ症状も落ち着き、熱も下がる流れだと思います。
ただ、やはり個人差はあるようで、長引く場合は1週間以上続く時もあれば、1日ほどですぐに熱が下がるケースもあるようで、解熱剤を飲んだり、抗インフルエンザ薬を使ったなどの影響もあります。
心配な場合は一度医師の診察を受けた方が良いですし、インフルエンザではないかもしれません。
インフルエンザの熱が下がらない
逆に、インフルエンザの熱が下がらないケースもあります。
発熱が何日も続く場合は、肺炎などの合併症の可能性も考えられるので、その時は病院に行って受診することをオススメします。
薬を飲んでも熱が下がらない。
あらかじめ病院に行って抗インフルエンザ薬をもらう人もいるでしょう。
ただ、病院でも説明があると思いますが、イナビルやリレンザなどはインフルエンザに感染してから48時間以内に服用しないと、ほとんど効果がなくなってしまいます。
処方された薬の用法容量はしっかりと守るようにしましょう。
インフルエンザで熱がぶり返す?
また、インフルエンザの熱がぶり返すケースもあります。
よく言われるのが、風邪薬や解熱剤を安易に使ってしまった場合です。
薬を飲んだ時は熱が下がり楽になるのですが、根本的にインフルエンザウイルスが減少しているわけではないため、薬の効果が切れるとまた熱がぶり返すパターンです。
こうなると症状も長引き、逆にしんどい時間が増えてしまいます。
発熱があるのは体の免疫機能が働いている証拠で、一般的に
このように言われています。
だから感染力や増殖力の強いインフルエンザウイルスに対して、解熱剤など使って安易に熱を下げると免疫能力が下がってしまいます。
インフルエンザで解熱剤を使ったらいけないというわけではなく、体温が高くなってしんどい場合に使うようにすることが一般的です。
私も解熱剤をもらうとき、通常は使わずに熱が上がってしんどい時に使うようにと医師に言われました。
インフルエンザb型で熱がぶり返す
先ほども話に出ましたが、インフルエンザb型の場合は微熱や熱が出ないといったケースがあります。
インフルエンザa型だとしんどくて動くこともままならないことが多いですが、インフルエンザb型の場合は症状によっては、少し無理して仕事をする方もいるのではないでしょうか。
また、平熱の場合もあるため、子供だったら熱がないから学校に行かせてしまうこともあるかもしれません。
そうやって安静にせず動けることもあるので、インフルエンザb型は「ぶり返し」や「長期化」する事も多いようです。
そして、子供にその傾向が高く、熱が上がったり下がったりすることを「二峰性発熱(にほうせいはつねつ)」と呼んでいます。
インフルエンザの熱のぶり返しの予防
熱のぶり返しは大人でも起こる可能性がありますが、しっかり意識して予防できることも多いようです。
- 予防接種を受ける
- 解熱剤を安易に飲まない
- 抗インフルエンザ薬を使う
- 熱がおさまってもしばらく安静にする(2日ほど)
- しっかり食事と水分補給する。
こうやって、体をいたわった行動をとるように心がければ、ぶり返しの熱も起こりにくくなるようですね。
また、ぶり返しの熱がずっと続いたり高熱になる場合は、医師の診断を受けて適切な処置をしてもらいましょう。
あとがき
インフルエンザで熱が出ない時はあるのか。
また、すぐ下がる場合やぶり返しについてまとめましたがいかがでしたか。
インフルエンザの熱は、その時の状況や個人差によっていろんなパターンがあるのですね。
高熱の場合も十分に注意しないといけませんが、熱が出ないからと言って必ずしも安心出来ません。
また、熱以外にも体の不調があるはずなので、何か違和感を感じるようであれば無理をせずに安静にすることも大切だと思います。
また、発熱が無くてもインフルエンザウイルスを周りに感染させる可能性はあります。
だから「自覚なく周りにまき散らしていた。」なんてこともあるので、家族に高齢者や小さな子供がいる場合は要注意です。
やはりインフルエンザ予防が大切だと思うので、事前にできる事はしっかりとやっておきたいですね。
このインフルエンザについて別の記事でもいろんな悩みについて触れています。
それらの記事をこちらのページに一つにまとめました!
インフルエンザの予防接種の時期はいつからいつまでなのか。そして予防接種の効果や副作用について。
そしてインフルエンザの潜伏期間からA型とB型の症状の違いについて、感染経路や期間も触れた記事を用意しています。
流行のピークを知って予防に努めたり、インフルエンザ対策の食べ物や湿度管理もまとめています。また学校や会社を休むときの出席、出勤停止期間などもあるので一緒に確認していきましょう!
コメント