なぜハロウィンはカボチャが使われるんだろう?
仮装する人やイラストなど、ハロウィンのイメージにはカボチャがつきものですよね。
カボチャに顔を掘って、中にロウソクを入れて提灯にするような装飾もよく見かけます。
日本では仮装色の強いハロウィンですが、最近ではこの時期になるとハロウィン用のカボチャもよく出回るようになりましたね。
そこで今回は、
なぜハロウィンにカボチャが使われるのか。
そのカボチャの前に使われていた野菜が元々はカブだったワケ。
そしてハロウィンカボチャの名前や、中にロウソクを入れて提灯を作る意味などまとめました。
ハロウィンになぜカボチャを使う?
ハロウィンのイラストには、カボチャが描かれていることも多いですよね。
また仮装する時なども、カボチャをモチーフにしたりすることもあると思います。
最近ではホームセンターやお花屋さんなどでも、10月になると小さなハロウィン用のカボチャが販売されていたりしますよね。

カボチャがよく取れるのは夏で、しかも普段食べているカボチャとも違ってオレンジ色が強いですよね。
実はカボチャを使う理由は、日本に伝わってきたアメリカのハロウィンの影響が強いと考えられています。
アメリカのハロウィンでは、カボチャを使って玄関先や家の中を装飾したりします。
例えば、コチラの動画にそういった様子があるので、見てもらうとわかりやすいかなと思います。
【Kids Halloween fun! Trick or Treat?】
玄関先にもたくさんのカボチャがあって、彩りや装飾も賑やかですよね。
こういったアメリカのカボチャのスタイルが、日本にも影響があります。
ハロウィンのカボチャの前はもともとカブだった!?
アメリカのハロウィンではカボチャを使いますが、起源となるアイルランドやスコットランドでは、元々は「野菜のカブ(ルタバガ)」を使っていました。
そしてスコットランドでは今もカブを使って装飾されているようです。

実はハロウィンの起源であるアイルランドで、大規模な飢饉が起こりました。
そのため大量の人が飢えで苦しみ、その土地から離れる決断をしアメリカへと移住してきたわけなんです。
そこでアメリカでもハロウィンをしようとしたのですが、アメリカではカブを食べるという習慣がなかったのですね。
そこでこの時期によく取れるカボチャを代用し、ハロウィンの祭りを開いていました。

そのカボチャって日本では普段見かけない種類ですよね。
あのカボチャの中でも小さい物は「ペポカボチャ」と言う名前です。
スイカほどの大きさの物は「ハロウィンカボチャ」という名前がつけられていて、最近はホームセンターなどでも見かけやすくなりました。
ハロウィン用のかぼちゃの種類については他にもたくさんあるので、もし用意してみたい人はぜひこちらのページも読んでみて下さい。
ハロウィンカボチャの提灯の名前は?
ハロウィンにはカボチャの存在が欠かせませんよね。
あのカボチャの名前は「ジャックオーランタン」と言います。
このジャックオーランタンの英語のスペルは
Jack-o’-Lantern
このように書きます。
ジャック・オー・ランタン(Jack-o’-Lantern)は「ランプを持つ男(ジャック)」という意味です。
アイルランドやスコットランドに伝わっているお話で、日本で言うところの「鬼火」のような扱いです。
ジャック・オー・ランタンというと、今では一般的に「顔の形にくり抜かれたカボチャ」を思い出すんじゃないでしょうか。
なぜ、このカボチャがジャックオーランタンと呼ばれるのかというと、その由来を見ていくとわかってきます。
実はこのジャック・オー・ランタンの由来には、ジャックという男の悲しい話があります。
そして元々カブを使っていた理由にもつながるのですが、その話について紹介していきましょう。
ジャック・オー・ランタンとなったジャックの話
昔、アイルランドにジャックというずる賢い男がいましたが、悪いことばかりをしたり、乱暴したりなど堕落した人生を送っていました。
ジャックは酒が好きで、とある10月31日の夜にも酒場で酒を飲んだくれていました。
そんな悪者のジャックが酒場から家に帰る途中、ついに悪魔が魂を奪いにやってきました。
ただ、ジャックは魂を取られたくないので
といって頼みます。
悪魔もジャックの最期の願いを聞き入れて、酒代のお金に変身しました。
するとジャックは、そのお金を財布に入れて悪魔を閉じ込めてしまったのです。
この時ジャックは悪魔に
と言って約束し開放しました。
そして10年後に再び悪魔がジャックの魂を取りにやってきました。
しかしジャックはまだ魂を取られたくありません。
そこで
と悪魔に頼み、悪魔を木に登らせました。
するとジャックは、木の幹にナイフで十字架を刻み、悪魔を怖がらせて降りられないようにしました。
そこでジャックは
と言って悪魔を脅し、魂を取らない約束をさせました。
しかし、ジャックも寿命を迎え本当に死ぬ時がやってきました。
でも、日頃の行いのせいで地獄行きを言い渡されました。
しかし地獄にいた悪魔は
と言われ、ジャックは天国にも地獄にも行けなくなり行き場を失いました。
悪魔に訊ねると元の場所に戻れと言われますが、暗くて周りもよく見えず、どこに行っていいのかわかりません。
そこでジャックは悪魔に頼んで石炭をもらい、それに火を付け火種にして、近くに転がっていたカブをくりぬいて提灯(ランタン)を作りました。
その火種を入れた提灯(ランタン)を片手に持って、この世とあの世の間を永遠にさまよっていると言われています。

そしてこれがアメリカに伝わった時カボチャに変わり、それが現在にも続いているというわけですね。
ハロウィンのカボチャで提灯を作る意味は?
ハロウィンのカボチャは、中をくり抜いて顔を作りますよね。
このジャックオーランタンにロウソクを入れて提灯にし、周りを明かりで照らします。
さっきのジャックの話から、暗闇でも見えるようにする意味があるのですが、実はこのジャックオーランタンには意味があって、
悪霊達を遠ざける(魔除け)
ご先祖様の霊を正しい方向に導く
このような意味があると言われています。
「ご先祖様の霊を正しい方向に導く」というのは、日本のお盆で言う「送り火・迎え火」と同じような意味合いがあると言われていますね。
実は、ハロウィンの日はお盆のような要素も入っていて、「ご先祖様の霊が帰ってくる日」ともされているんです。
この辺のハロウィンの意味や由来、起源については別ページで詳しくまとめてます。
ハロウィンはなぜ仮装するのか?などもしっかりわかるので、ぜひ一度読んでみて下さい。
ハロウィンはいつ?由来とは?
ハロウィンはいつなのか?
ハロウィンは毎年10月31日で、固定の日となっているのですね。
ハロウィンの由来は、カトリック教会で毎年11月1日が「聖者の日」という
「聖人」や「聖職者」のことを英語でHallow(ハロウ)と言い、万聖節は「All Hallow’s」と呼び、その前日を表す言葉として、Eve(イヴ)と言う言葉があります。
これが
「All Hallow’s Eve」→「Hallow Eve」→「Halloween」
こう形を変えハロウィンとなったのが由来です。
ハロウィンの起源や由来、その意味など、もっと詳しく見ておきたい人はこちらのページへどうぞ!
参考ページハロウィンの起源や由来とは?意味を子供向けに教える時のポイント
ハロウィンは何の日?カボチャとの関係
そもそも、このハロウィンって何の日なのか?
本来ハロウィンは宗教色の強い行事で日本で言うお盆や大晦日、秋祭りが一つになったような行事です。
ハロウィンの起源は古代ケルト人が信仰していた「ドルイド教」がルーツで10月31日が1年の終わりで、11月1日が新年でした。
その儀式の中に「サウィン祭」と呼ばれる祭りがあり、これは「秋の収穫を祝うお祭り」でした。
だから日本で言う「秋祭り」や「大晦日」だったわけです。
また、この10月31日は、
という特別な日と考えられ、「お盆」のような意味も持っていたのです。
ただ、悪霊や精霊も一緒にこの世に来ると考えられ、悪霊が農作物などを荒らしたり、子供たちをさらったり、人々の魂を持って行くなどの悪事を働くと伝えられてきました。
そこで人々は、自らも悪霊に扮して仲間だと思い込ませたり、逆に悪霊たちを驚かせて追い払ってしまおうとしたわけです。
そこで「仮装する」という習慣が生まれたのです。
これがキリスト教文化に吸収されて、ハロウィンと名前を変え、米国に移った時にカボチャと結びついたわけです。
ハロウィン用カボチャの種類は?
ハロウィンで使うカボチャの種類って?
品種の名称や重さ、販売している場所や値段とかいろいろ知りたいですよね。
ハロウィン用カボチャは食べれるのか、保存方法や日持ちの長さなども気になります。
ハロウィンのカボチャは普通食べるカボチャの品種とはまた違います。
ハロウィン用カボチャは基本的には観賞用で使われる事が多く、いくつか種類があって、小型から大型のものまで種類が豊富です。
ハロウィン用カボチャの種類:小型
- ペポかぼちゃ(おもちゃかぼちゃ)
- プッチーニ
ペポかぼちゃは「おもちゃかぼちゃ」などと呼ばれ重さは200~300gくらいの小さなものです。
ハロウィン用カボチャとしては小型で200~300円位で安いし手に入れやすいです。
ただ、ジャックオーランタンを作るには難しいですね。
【ミニサイズ!!ハロウィンかぼちゃランタンの作り方】
ハロウィン用カボチャの種類:中型
- ハロウィンかぼちゃ
- ベビーパム
- 紅かぼちゃ(サンシャイン)
ハロウィンのジャックオーランタン用で重さは4~6kgくらい。
紅かぼちゃは食べても美味しいかぼちゃで、ハロウィンかぼちゃを使ったランタンの作り方がコチラ。
【基本のジャック・オ・ランタンの作り方】
ハロウィン用カボチャの種類:大型
- アトランティックジャイアント
大型かぼちゃは一般家庭では扱いにくく、重さ100kgを超えてくるものもあり観賞用ですね。
ハロウィン用カボチャの販売はどこで売ってる?
ハロウィン用カボチャはどこで売ってるのか?

10月上旬~中旬くらいから見かけやすく、花屋さんやデパート、スーパー、雑貨屋などが多いようです。
ハロウィンカボチャは1ヶ月位持つようですが、加工すると2~3日で腐ってきます。
都心か地方かによっても違いはありそうなので、一応参考として探してみて下さい。
ハロウィン用カボチャは食べれる?
ハロウィン用のカボチャは、ジャックオーランタンを作るためだけが多く、基本的にはあまり美味しくないものが多いようです。
観賞用として割り切るくらいが良いのかもしれません。
種の部分をローストしてお酒のツマミにしたりする人は多いようですね。
ハロウィン用カボチャは長期保存できる?
ハロウィン用カボチャの保存期間は、およそ2~4週間くらいが目安。
ナイフなどで切込みを入れてランタンを作ると、2~3日くらいで腐るようです。
だから制作するときは前日か当日くらいでないと、早めに準備すると当日大変なことになってしまうかも。
加工前のカボチャ保管方法が、
「直射日光が当たらない場所」
「風通しのよい場所」
「湿気が少ない場所」
この状態がベストです。
そんなハロウィンの日にはカボチャを使った料理があると、雰囲気が出て良いんじゃないでしょか。
仮装するのに抵抗があったりする人は、料理や装飾で楽しむこともできますよね。
でも、カボチャ料理ってどんなものを作ろうか迷ったりします。
そこでハロウィンにピッタリのカボチャ料理を、コチラのページでまとめました。
一品としてもカボチャを使った美味しい料理が色々あるので、ぜひハロウィンのメニューの参考にしてください。
あとがき
ハロウィンにはなぜカボチャが使われるのか。
そのカボチャの前に使われていた元々のカブの理由。
そしてハロウィンカボチャの名前や、中にロウソクを入れて提灯を作る意味などまとめましたがいかがでしたか。

日本に定着したハロウィンはコスプレの印象が強くなって、もともとの意味や由来については知らない人も多いかもしれません。
仮装だけでなくハロウィンの起源や歴史を知ったり、カボチャの種類や料理、折り紙の作り方などの視点からハロウィンに注目すると面白く興味深いこともたくさんあります。
そんなハロウィンについて、いろんな方向から記事にしたものをまとめました!
トリックオアトリートやジャックオーランタンといったハロウィン特有の言葉の意味などにも触れているので、より楽しめるようにマメ知識として知っておきましょう!
コメント