ハロウィンの起源や由来とは?意味を子供向けに教える時のポイント
2018.08.21
日本のハロウィンというと、仮装する姿が一番最初に思い浮かんでしまうかもしれません。
そんなハロウィンの起源や由来にも、仮装はとても大切なキーワードになってきます。
でもハロウィンは仮装だけではなく、お祭りとしての要素や日本のお盆のような意味合いも含んでいます。
そんなハロウィンの歴史には、様々な文化や宗教、国によって変化があったんですね。
では、ハロウィンって元々はどんな形をとっていたのでしょうか?
そこで今回は、ハロウィンの起源や由来、その意味とは何なのか。
仮装する意味やカボチャの由来。
「ジャック・オー・ランタン」や「トリック・オア・トリート」など、ハロウィンの代表的な言葉の意味。
そして、ハロウィンの意味を子供向けに簡単に教える場合、そのポイントの抑え方などまとめました。
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ハロウィンの起源や由来とは?
日本でも徐々に浸透してきたハロウィンですが、そもそもハロウィンって一体何をする日なのか?
ハロウィンの起源はどこにあって、由来は何なのかよくわからない人も多いのではないでしょうか。
そのハロウィンの起源は古代ケルト人が信仰していた「ドルイド教」という宗教がありました。
その儀式の中に「サウィン祭」と呼ばれるお祭りがあり、これは秋の収穫を祝うお祭りであり、悪霊を払う意味も持っていました。
というのも、古代ケルト民族の文化では一年の終わりが10月31日とされていたのですね。
つまり大晦日のようなものです。
また、この10月31日は
「この世とあの世の境目がなくなり、死者の霊が家族に会いに来る」
という特別な日と考えられていました。
ですので、日本で言う「お盆」のような意味も持っていたのですね。
この時に、悪霊を追い払ったり、家族の霊を導くために「焚き火、たいまつの火」というのは欠かせないものだったと言われています。
日本のお盆にも、ご先祖さまを送り迎えする目印になる「迎え火」「送り火」といった風習があります。
今ではお墓が近所にない家も多いので見かけにくいですが、このような風習でご先祖様を出迎えていたのですね。
京都の五山送り火というのは、このお盆の風習を大規模に行っているものです。
ハロウィンで仮装する意味ってなんなの?
現在ハロウィンとなっている10月31日は、死者の霊が家族に会いに来るということで日本のお盆のような日だったわけですが、実は、
と考えられ、その悪霊が農作物などを荒らしたり、子供たちをさらったり、人々の魂を持って行くなどの悪事を働くと伝えられてきました。
そこで人々は、自らも悪霊に扮して仲間だと思い込ませたり、逆に悪霊たちを驚かせて追い払ってしまおうとしたわけです。
そこで仮装するという習慣が生まれたのですね。
ただ、日本のハロウィンはこの仮装の部分だけが大きく取り上げられて、コスプレ行列のようなイベントとなっている感があります。
悪霊退治のような意味合いで仮装している人はいないでしょうね。
アメリカのハロウィンの仮装も、以前は魔女やお化け、骸骨といった仮装が多かったようですが、今はアメコミヒーロー(スパイダーマンやバットマンなど)やディズニーキャラ(シンデレラやアナと雪の女王など)の仮装も多いようです。
ハロウィン(Halloween)の名前の由来
ただ、この「サウィン祭」も歴史の流れで意味合いがだいぶ変化してしまいます。
というのも、カトリック系民族に領土を侵略され「キリスト教」の影響を受けてしまったからです。
ただ、領土侵略の際に完全にケルト民族の宗教が無くなったわけではなく、キリスト教の中に取り入られていったわけなんですね。
そのカトリック教会では、毎年11月1日が「聖者の日」という
としていました。
その前日の10月31日は「万聖節」の前夜祭だったわけですが、そこにケルト民族の文化と合わさって現在のような形ができあがったと考えられています。
ハロウィン(Halloween)の名前の由来はここから来ていて、「聖人」や「聖職者」のことを英語で
Hallow(ハロウ)
と言います。
万聖節は「All Hallow’s」で、前日を表す言葉として、
Eve(イヴ)
と言う言葉があります。
クリスマスの前日を「クリスマスイヴ」というのと同じですね。
これが合わさって
「All Hallow’s Eve」→「Hallow Eve」→「Halloween」
というように形を変化させ、ハロウィンと言う名前になったというのが由来となっています。
ですので、もともとハロウィンはキリスト教の祭りではありませんでした。
だから、キリスト教徒の中でもハロウィンに否定的な意見も多いようです。
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ハロウィン発祥の国は?
ハロウィンで仮装したりカボチャを使ったりしますが、日本に伝わったのはアメリカからの影響が強くあったようです。
ただ、ハロウィン発祥の国はアメリカではなく、アイルランドやスコットランドだとされています。
ハロウィンがアメリカの祝祭日として定着したのは19世紀初頭ですので、歴史的に見てそう遠くないですね。
アメリカに定着し始めたのは、ケルト系民族が多く暮らすアイルランドから、大量の移民がアメリカに暮らすようになってからだと考えられています。
そして欧米などでのハロウィンの行事は、あまり宗教的な意味合いはありません。
日本でも宗教色はほぼ無いですよね。
日本のハロウィンが流行りだしたのは?
そのハロウィンがアメリカから強く影響を受けた理由は、1990年代後半から始まりだした東京ディズニーランドのハロウィンイベントなどが筆頭だと考えられています。
そうして2000年代からお菓子やおもちゃメーカーなどが様々な商品を出したり、イベントなどを進めていくうちに、最もハロウィンが広まったのが、
神奈川県川崎市のJR川崎駅前の「カワサキ・ハロウィン・パレード」
1997年から行われていましたが、2013年前後のスマホなどでのSNSの普及もあり一気にその様子が広まりました。
【川崎ハロウィンパレード】
日本文化のコスプレともすんなり融合し、現在のハロウィンの市場規模はクリスマスに次ぐ勢いにまで成長しました。
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ハロウィンでカボチャを使う由来となった野菜は?
カボチャがハロウィンで登場するようになった由来は、アメリカに伝わってからだと考えられています。
カボチャを顔の形にくり抜いて、中にろうそくを立てる「ジャック・オー・ランタン」と言う提灯がありますが、発祥国では「野菜のカブ(ルタバガ)」で作られていたようです。
でもアメリカではカブを食べるという文化がなかったため、この時期によく取れるカボチャを代用したところ、それが定着したようですね。
海外のハロウィンの様子でよく見かける、あのオレンジ色のカボチャ。
実は、食用ではなく鑑賞用のカボチャなんです。
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