春先の5月や蚊の季節が終わったと思う11月でも、たまに蚊に刺されることってないですか?
って思うことがあるかもしれないですが、季節関係なく部屋に蚊がいることがあります。
実はその原因は「気温」が大きく関係していて、大きな目安となる「ある温度」が蚊の活動を決めているんです。
そして蚊の種類によっても活動の幅が違ったり、冬の越し方にも影響してくるんですね。
と思いますが、違いの多さにビックリすることもあります。
今回は蚊の活動について、5月や11月にも蚊に刺されるのか。
また蚊はどうやって冬を越すのか。
活発に動き出す季節はいつ頃で、どんな条件が関係しているのかまとめました。
5月や11月にも蚊に刺されるの?
寝てるときとかに来られると困る蚊ですが、普通は6~7月ごろの季節に見かけますよね。
でも早いときには、4月や5月にも蚊に刺されることもあります。
そんなに多く発生しているわけではないですが、5月から蚊に刺されたってなるとちょっと憂鬱ですよね。
でも、この蚊は条件がそろえば活動を始めるので、5月や遅めの11月でも刺されることはあります。
家に出る蚊はイエカ(アカイエカ)の場合の活動に適した温度は25~30℃あたりと言われているんですね。
だから5月や11月でも、最高気温でそのくらいの温度が出る日があるかもしれません。
だから時期によっては蚊に刺される可能性があるわけなんです。
チカイエカは低温に強い
アカイエカというのは茶色っぽい蚊で、家の中でよく見かける蚊です。
藪の中には黒と白のシマシマ模様のヤブカ(ヒトスジシマカ)が多くいてますね。
実はアカイエカのほかにも「チカイエカ」という蚊もいて、この蚊は低温に強い蚊だと言われています。
そして名前のように地下道や下水などに生息する蚊で、秋から初冬でも活動ができる蚊なんです。
また、家の中にも潜んでいる場合があって、冬は靴箱や押し入れの奥などでじっと潜んでいることもあるようなんです。
だから室温が暖かいと冬場でも姿を現すことがあり、寒い季節でも蚊に刺されてしまうのはこのチカイエカのせいであることが多いんですね。
そしてチカイエカとアカイエカはほとんど姿が同じで、パッと見ではわからないようです。
蚊はどうやって冬を越しているの?
チカイエカは冬の低温にも強くて、初冬や春先でも活動しているという強い蚊です。
ビルの地下の水溜りや下水道の周辺にいたりするので、風も当たりにくかったり温度もそこそこ保たれています。
だから冬の季節も条件がそろえば動けるので、一年中動けるそうです。
アカイエカの場合は寿命がおよそ1か月間で、その間に交尾や産卵を行うといった行動なんですね。
そして秋から冬にかけて徐々に少なくなっていきますが、10月~11月ごろの気温が低くなっていく時期には活動を止め冬眠状態に入るようなんですね。
その時にオスはほとんど全滅し、メスが冬眠に入り春先にまた活動を再開するようです。
卵もそのままの状態で冬を越して、また気温が暖かくなる5~6月ごろの季節に生まれ始めるようですね。
ヤブカはどうやって冬を越すの?
アカイエカは卵の状態で冬を越す事も多いですが、ヤブカ(ヒトスジシマカ)の場合は、ほとんど卵の状態で冬を越すことが多いようです。
成虫は10~11月ごろにはほぼ死んでしまうようです。
こうやってそれぞれの蚊の冬の越し方を見ると、チカイエカは頑丈な体を持っていることがわかりますね。
蚊の活発な季節はいつ?
そんな蚊の活発な活動の季節はいつ頃なのか。
一般的には春から夏の季節にかけて、つまり6~9月ごろじゃないでしょうか。
もちろん場所によって違うと思うので、正確な季節ではないかもしれませんが、この活動の基準には「温度」が関係しています。
やっぱり動物が活発に動くには温度が必要なので、気温が上がってくると虫も活動を始めるわけです。
だとすると蚊が活発に活動する温度が何度なのかという事なんですが、
このくらいの温度になると蚊が卵から孵化する適温なんだそうです。
これも実験で検証された様子があります。
蚊は孵化する最適な温度は?
気温差による孵化日数実験ということで、蚊の卵200個中、何個が孵化するのか?
10℃、15℃、20℃の5℃刻みで、蚊の孵化に対する温度の影響を毎日確認した結果、変化の差が最も大きく現れた4日目の孵化数をみると、
10℃で6個
15℃で18個
20℃で44個
このように気温が上がると孵化数も急増する結果となりました。
引用先:蚊や虫よけに関する研究・調査
http://www.dengue.jp/survey_research/index.html
春先の温度を想定して10~20℃の間でどうなるかを見た結果です。
だから、20℃くらいの気温が続く天気だったら、春先でも蚊が生まれてくるわけですね。
夏場は夜でも20℃以上になることも多いので、爆発的に蚊も増えるわけなんです。
たまに「家の中で卵産んでんじゃないの?」って心配になるくらい、部屋でブンブン飛び回ってることもありますよね。
実は、もしかすると「家の中にも発生場所を作っている」という場合もあったりします。
蚊の発生源は実は水場で、室内やベランダにも発生源になりそうな場所はあります。例えば鉢受けの皿が室内にある家もあるし、水槽がある家も要注意です。
ベランダで植物を育てている家も要注意!
血を吸った蚊がそのまま室内で産卵し孵化するなんて事もあるので、蚊が気になる場合は水場がないか探してください。
蚊が活発に血を吸いに来る温度は?
こうやって生まれた蚊が活発に血を吸いに来るにも、実は温度が関係しているようなんです。
これも実験で、各気温(15℃、18℃、20℃、25℃)での蚊の吸血活動を観察実験されています。
そして、
15℃では吸血活動が見られなかった。
18℃になると吸血活動が見られた。
20℃で夏日(25℃)と同じ吸血活動が見られた。
つまり15℃では動きが鈍いんです。
これが18℃になると「そろそろ血吸いましょか~。」
20℃になると「血が欲しい~」
というように、20℃になると25℃の時と同じくらい吸血行動が見られているので、20℃というのが大きなラインのようですね。
だから5月や11月の季節でも、気温が20℃以上の日が続いたりすると蚊に刺されることもあるんですね。
蚊の動きが鈍くなる温度って?
さっき「15℃くらいは吸血活動が見られなかった」という結果が出てましたが、これが低い温度でのラインですよね。
夏場7~8月になると30℃を越える日も珍しくありません。
でも、よく考えてみると同じ7~8月でも
- すごい暑い昼間の時間帯
- 夕方や夜の少し気温が落ち着いた時間帯
感覚的にどちらの方が蚊に刺されますか?
普通、夕方とか夜の方が蚊に刺される割合って多くないでしょうか。
これもその日の気温によるのですが、実は30℃を越えてくると蚊も活発には動きにくい温度のようなんですね。
だから昼間の暑い時間帯は草むらや家の陰に隠れたりして、じっとしていることも多いんだそう。
家でよく見るアカイエカは20~30℃あたりが活発に血を吸いに来る温度なので、夕方あたりから襲われる原因の一つと考えられています。
あとがき
5月や11月にも蚊に刺されるのか。
また蚊はどうやって冬を越すのか。
活発に動き出す季節はいつ頃で、何が関係しているのかなどまとめましたがいかがでしたか。
蚊の卵の孵化や吸血活動には気温が大きく関係していて、5月や11月でも気温によっては活動できる季節なんですね。
いま一度部屋の中や家の周りなど確認して、蚊が発生するような状況はできるだけ作らないようにしたいですね。
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